ハイキュー！【短編集】彼に〇〇しちゃいます。されちゃいます。

☆孤爪研磨 【嫉妬】 ページ1

研「ねぇA…」


『なにー？研磨』


彼は孤爪研磨。


私の幼なじみで


彼氏です。


研「二人で協力プレイのゲームなんだけど」


滅多に話しかけてこない彼が話しかけてきたと思ったらゲーム。


『…ぁー。うん。』


軽い返事をする。


てっきりどこかに誘われたりするのかと思って期待したのに…


付き合ってもう１年は経つ。


でも


好きもキスもギューも未だにない冷たい彼。


私が話しかけてもほぼ無反応


そんな彼に今日はお返しだ。


いつもなら仕方ないと思いながらも
うん、と返事をする。


でも…今日だけ、あえて何もしないで無視をしようと思う。


研「…A？」


私の名前を呼ぶ彼


返事してあげたいけど…今日だけ我慢。


私は小さなゲーム機一つに…嫉妬しました。


私は漫画から手を離さないで


何も口にしない。


ただ椅子に座って


漫画だけを見る


研「ねぇ…俺なんかしたかな」


静かだった研磨が口にした。


研「だとしたら…ごめんね？」


謝罪の言葉。


今すぐ研磨を見てこっちも謝りたいけど


『研磨いつもゲームばかり…だから…お返し…』


らしくない自分だ。


彼に背を向けて椅子の上で体を丸めて膝を抱える。


またらしくない自分に…涙がこみ上げてしまう…


『研磨のバカ。大嫌いだっ…私より…ゲームの方が好きなんでしょっ…』


思ってないことを口にした瞬間…


後ろからフワッと香る大好きな匂いと


私を優しく包む少し大きな体。


そして…


研「違う。」


私の耳元で囁くいつもより少し低い声。


少し反応してしまう体。


『ちょっ！』


振り払おうとしても強い力が支配する


なんで…


研「違うよ？A…」


『何が違うの…』


研「Aとゲームの価値…。比べ物にならないから。」


『…ぇ？？』


研「ゲームなんかより…ずっっとAが好きで大好きで、だからごめん。いつもどう接したらいいかわかんなくて…」


彼の本音を聞いて…


鼓動は収まるばかりかさらに激しくなる


研「大好きだよ？もう…離さないからね…」


最後のニヤッとした彼の顔は…


今でも頭から離れなかった。

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