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さすがに俺も自分の音楽の能力に限界を感じてきたから、そろそろ真面目に今後のことについて考えなければならないのかもしれない
いつまでも届かない夢を見ているわけにはいかないな
「おぉ！」
いきなり大ちゃんが大きな声を上げる
「なになに？ 良いの見つかったの？」
今回は期待できるな
高収入、週休二日、座り仕事の3拍子揃っちゃったのかな？
「ほら、これ見てよ。週休二日が保証されているかどうかは分かんないけどめっちゃ大手企業だよ。」
大ちゃんの後ろに回ってパソコンの画面を除くとたしかに誰でも一度は名前を聞いたことのあるような大手企業
「なんの仕事？」
こんな大手の募集が埋まっていないことはそうそうない
多少忙しくてもそこそこ金は貰えそうだし
「んー、職種は事務としか書いてない。どーする？」
「やる。」
「おっけー。じゃあ顔合わせの日取り決まったら連絡するね。あと、その髪色どうにかしなよ。」
大ちゃんは再びキーボードをカタカタし始めた
高校の生徒指導の先生みたい
さすがに大きな企業は髪色が明るすぎると駄目か
明るい色した前髪を引っ張りながら染め直そうと決意した
「じゃあね、大ちゃん。ありがとう。」
「ひか、ばいばい。」
大ちゃんに手を振って事務所を後にした
最近はすっかり秋めいてきて半袖で過ごすのはさすがに寒くなってきた
道行く人も一枚羽織っている人が多い
今日の夕飯何にしようかなと考えながら歩く足取りは軽い
仕事が決まったから
しかも中々好条件の仕事
そんな嬉しい出来事があった日には鼻歌を歌うに限る
周りの人には聞こえないくらいの音量であのメロディを歌う
ねぇ、聞いてよ
新しい仕事決まったんだ
しかも大きな企業だよ
また一から仕事覚えるの大変だけど
頑張るよ
誰に報告するわけでもないけれど誰かに聞いてほしくて
あの人に聞いてほしくて鼻歌を歌う
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名無し84745号(プロフ) - まやさん» コメントありがとうございます。これからも楽しんでいただけると幸いです。 (2018年10月5日 20時) (
レス) id: 8ba8fca067 (このIDを非表示/違反報告)
まや(プロフ) - はじめまして。高木くんの別れ際の優しさと2人の交わす会話に切なくなりました。運命的なひかるくんとの出会いも、これからどうなっていくのか楽しみです！ (2018年10月4日 23時) (レス) id: 66cf309f23 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名無し84745号 | 作成日時：2018年9月24日 16時
