18 ページ18
子供の頃のことをこんなにも鮮明に覚えている事なんて信じられなくて、自分でもこの話は夢なんじゃないかと時々思うことがある
だけど、実際にあの曲を歌うことができるし、鍵盤の位置だって知ってる
名前も知らないあいつに会えばこの記憶が本物だと証明できるのにな、とずっと考えてきた
会いたい
会って、この曲は俺とお前で作ったものか？
と聞きたい
そして、もう一度二人で歌ってみたい
もう一度、あのキラキラした笑顔を見てみたい
この歌を知っているやつをずっと探してきた
友達の前で歌ってみたり、町中で少し大きめに鼻歌を歌ったり
誰も反応してくれなかった
当たり前だ、
これだけ人間がいるなかでたった一人
しかも本当にいるのかも分からないやつを探すなんて無謀なこと
だから俺はあの子ともう一度会うことを諦めた
あのメロディさえ忘れなければそれでいい
意識的にたった一人の人間を探すことを止め、今一番近くにいるやつを大切にしようと
たかきの気持ちに応えよう
そう思った
最近ようやくあの子に対する未練も薄れ、たかきと一緒にいるときにも罪悪感を感じずにいれるようになってきた
そんな俺の前に唐突にそいつは現れたのだ
俺が声をかけたのも
そいつが傘に入ってきたのも
俺があの曲を鼻歌で歌ったのも
偶然だったのか、必然だったのか
たかきの家の前に着いた
いつもだったら躊躇いなく押せるインターフォン
ひかるくんに揺れている自分に気後れして、なかなか押せない
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 175人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
名無し84745号(プロフ) - まやさん» コメントありがとうございます。これからも楽しんでいただけると幸いです。 (2018年10月5日 20時) (
レス) id: 8ba8fca067 (このIDを非表示/違反報告)
まや(プロフ) - はじめまして。高木くんの別れ際の優しさと2人の交わす会話に切なくなりました。運命的なひかるくんとの出会いも、これからどうなっていくのか楽しみです！ (2018年10月4日 23時) (レス) id: 66cf309f23 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：名無し84745号 | 作成日時：2018年9月24日 16時
