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とりあえず俺はいつもの夜の待ち合わせの場所に向かった
そこにはもう男がいた
「あれ、何その荷物」
「あっ……家出てきたんです」
「ふーん……どっか住む場所でもあんの？」
「いや、当分の間はそこら辺のネットカフェとかにいます……」
「だったらさ、俺の家来なよ」
「えっ？」
「いちいち待ち合わせんのもめんどくさいしさ」
いやだ
お前なんかと一緒に暮らせるか
けど、ここで断れば何されるかわからない
実際に泊まる場所がなくて困るのは目に見えてる
だから俺は
はい、
そう答えるしかない
そこから俺はその男の家に行った
これから毎日ここで暮らして夜はもう待ち合わせはしなくていいんだ
それ以外のことは考えられなくてとりあえず男の言うことには返事を返しといた
その日の夜は俺が家に来て嬉しかったのか機嫌がよかった
相変わらずこの行為に対する気持ち悪さは変わらない
どんどん身体が汚れていくのがわかる
そして、その日男が寝静まった頃
俺は、知念と出会ったあの日から傷つけなくなった自分の手首を傷つけた
それでも心が休まることはなくていろんな箇所に深く深く傷をつけていった
その日、俺は眠ることが出来なくてとりあえず寝たフリをして朝、起きた
男が作る朝ごはんは味がなかった
いや、味はきっとあるんだろう
ただ、食べても飲んでも俺には味が伝わってこない
思い出すのは知念と食べた初めての朝ごはんのこと
暖かいご飯を食べたことのなかった俺はあの日、暖かいご飯に酷く感動したんだ
それを知念はすごく嬉しそうに見てたっけか
学校に行く時間になって俺は家を出た
昨日までならもう少し遅い時間に知念と一緒に家中を点検して回ってから家を出た
忘れ物ないか確認して出るのにいつも俺が忘れ物して知念に怒られるんだよな
そんなことを思いながら学校に行くと金を渡している男と出くわした
「今日はお友達と一緒じゃねぇのか」
「もう知念は関係ないので、それと、今日からお金は渡しません」
「……放課後、来いよな」
俺は今日から金を渡すことをやめた
夜の行為で貰ったお金はちゃんと貯めることにした
そのお金で俺は1人で生きていく
そのためにはあと10ヶ月暴力やいじめに耐え抜く必要があるけど知念があれだけやられたんだ
俺はもう何をされても構わない
目の片隅に知念の姿が見えた気がしたけどそれには気付かないふりをして俺はクラスに歩みを進めた
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青空と虹(プロフ) - 蒼夜火さん» これからも頑張ってください！陰ながら応援してます！！ (2018年9月1日 21時) (
レス) id: 25896fb88b (このIDを非表示/違反報告)
蒼夜火(プロフ) - オムいちごさん» こんな自己満なお話で泣いてくださるなんて……！最後まで読んでくださっただけでも嬉しいのにコメントまで下さりありがとうございます！ (2018年9月1日 20時) (レス) id: 5e787acb31 (このIDを非表示/違反報告)
蒼夜火(プロフ) - 青空と虹さん» 初めまして！こんなお話を読んで下さった上に素敵な感想まで本当に嬉しいです！こんなに自己満足なお話を最後まで読んで下さりありがとうございました！ (2018年9月1日 20時) (レス) id: 5e787acb31 (このIDを非表示/違反報告)
オムいちご(プロフ) - 素敵なお話すぎて、ボロ泣きでした！（本当です。） (2018年9月1日 11時) (レス) id: 8044c5f081 (このIDを非表示/違反報告)
青空と虹(プロフ) - 初めまして。作品、読ませていただきました！とても考えさせられる、素敵な作品でした。次回作も楽しみにしています^^ (2018年9月1日 1時) (レス) id: 25896fb88b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼夜火 | 作成日時：2018年8月4日 12時
