リモート越しの恋心【赤葦京治】 (ページ10)

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恋ページ10

『こっちはどうだい！？』

「おー、一個前のやつが好きかな」

次の日、開き直った私はファッションショーを開いていた。
お化粧ばっちし、部屋の掃除もばっちし。

どうやら赤葦は清楚な感じの服が好きらしい。

今年は着ることのなかった春服を、初めて他の人に見せれて嬉しかった。

るんるん気分で、最後の一着を着る。

『どうどう！？』

「可愛い、けどやっぱ最初のが一番似合ってる、気がする。」

『なるほどなるほど』

ちょっと待っててね、と私は最初の一着に着替えた。
赤葦は、可愛いとか普通に言えるからずるい。
女の子の扱い慣れてるのか、なんて考えながら赤葦が一番いいと言った服に着替える。

そして、スマホの前に座った。

ふと、赤葦が黙ったと思えば画面越しに私をじっと見つめていた。

「…なんか、顔違う？」

『へ？あ、お化粧してる
大学生になったら、毎日することになるからね～！』

「ふーん、まぁ化粧しないと彼氏できないしね」

『そうそ…ん？』

さらっと、顔をディスられた気もしたが私の心臓は爆発しそうだった。
深呼吸をして、画面と向き合う。

手が汗ばんだ。

赤葦が、私の様子がおかしいと思ったのか首を傾げている。

大きく、深呼吸した。

『わ、たしの、彼氏になってくれませんか』