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心 ページ11
え、と一言こぼして固まった赤葦。
携帯が壊れたのかと思ったが、
赤葦が固まっているだけみたいだ。
恥ずかしくて、赤葦の顔が見れない。
「もしかして、今日の格好このため？」
『う、うん…』
数秒開けて赤葦が尋ねてくる。
お化粧も研究をして、何度もやり直した。
髪の毛も、画面越しでは伝わらないがいい匂いがする香水をつけた。
全部、あなたの彼女になりたいから、
あなたに可愛いって、思ってもらいたいから、
どき、どき、と心臓の音を聞きながら赤葦を見つめる。
すると、突然赤葦は笑い出した。
「今日電話かけたときさ、びっくりしたんだよね
平野が可愛すぎて」
『か、かわっ！？』
「俺なんかでよければ、ぜひ」
ケタケタと笑う彼を見て、顔がぼっ、と熱くなった。
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作者名：玄人になりたい桃 | 作成日時：2020年5月27日 21時
