たまたま黒の組織の秘密を知った女子大生の話【名探偵コナン】

65話 ページ21

おそらく、私に教えられる情報はこれが限界なんだろう。

他にも何かありそうだが、聞かなかった。







「僕が話したことで、君は知りすぎてしまった。
それで、そんな平木ちゃんに提案だ。」






運転をしながらそういう先輩。








「僕の、協力者にならない？」





『きょう、りょくしゃ？』







聞いたことがない響き。
もちろん戸惑う。







「僕たち公安には、協力者が存在するんだ。
協力者っていうのは、捜査を進める上で有意義な関係を結ぶ一般人のことなんだけど…
まぁ、君に危害が及ばないようにするための建前かな。」







一応の保険、でも仕事はしてもらうけど、と先輩は付け足す。

先輩は強制とは言っていないけど、これはおそらく強制だ。
情報を知りすぎてしまった一般人を放置することなんて出来るわけないし、自分の管理下に置いておきたいんだろう。

これは、断ることができない。
謎の圧力を感じた。





でも、先輩は私の身を守るため、にこの案を出してくれた。
なら乗るしかない。








『私なんか、でもいいなら』





声が震えた。



今、人生の分岐点にいる気がするんだ。
どっちが正解かは分からないけど、直感で、動くしかない







「良かった。じゃ、これからもよろしくね」






後日またゆっくりと。
そう言って先輩は帰っていった。

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