Dear my friend《in×ar》

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「おい、緊張するなぁ……。」


俺と大ちゃんは、テレビ局のステージ裏にいる。


生まれて初めてのテレビ出演だ。


15年間生きてきて、テレビを見ない日はなかったが、出たことは一度もなかった。


俺の顔が、全国の家庭のテレビに映るんだよ…？


((マジで緊張する。))


「………。」


さっきから大ちゃんは、無言だ。


聞こえてると思うけど、今は口をききたくないのだろう。


「次は、新しくデビューすることが決まった新星Jr.くんたちで〜す！」


では、どうぞ、と合図をされた。


言われたらもう行くしかない。


もう、これでクビになってもいいや、くらいの覚悟を持ってスタジオに飛び出した。


俺が駆け足で飛び出したから、大ちゃんも急がなきゃって反射的に思ったのだろう。



ドタッ



え？と思って振り返ると、コケてる大ちゃんが。


「うぅ…いってー」


スタジオからどっと笑いが起きる。


あれ、大ちゃん。緊張してるんだね。やっぱり。



「おーい、大丈夫かぁ？」


「ボケかッ？！」


ジャニーズの先輩たちに絡まれてる。


それに大ちゃんは、


「あっ、なんか緊張してたらコケちゃってっ！でへっ」


「でへっじゃねぇよっ！」




-1時間後-


スタジオは、大ちゃんのおかげで結構笑いで盛り上がった。


なんか、俺全然喋れてなかったけど、ね。


あ、はい。とか、えーと。とかしか言えてないw


“あ…“


ふ、とと思い出す。



そう言えば、大ちゃん、


スタジオに着いて車さら降りたすぐのところで


コケてたよね、？


緊張してたから、偶然かな？


必然だって考える覚悟はない。



あと、テレビ局でも、よく聞き直してたし。


司会者の言葉とか、先輩の言葉。そして、俺の言葉も。


あのときも、ホントは聞こえてなかったんでは、、




ふぅー、


一息ため息をついてから、


俺は気分を紛らわせるかのように、音楽を聴き始めた。

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