Forever L《Kento.N》

幸せ ページ21

健人side



晴れて両思い。


幸せ。



でも、俺は芸能人だ。


この恋愛は、


バレてはいけない。


"規則破りの恋"をしているわけだ。



普通の恋人みたいに、


外で手をつなぐことも、


街にデートに行くことも、


普通にできることじゃない。




昨日、俺を好きだと言った君。


驚いた。


振られるんじゃないかと思っていたし。



だから、唯々、驚いた。



これは幻覚じゃないかと思ったけど、


君を抱きしめたら、


甘くて柔らかい匂いと、


温かいぬくもりを感じて、


本当に君が、手に入ったんだ…と


思った。



会って間もない。


そんな俺達なのに、今ではもう恋人同士。


人間って、分からないな…



でも、Aちゃんの家からは

すぐに帰って、今は仕事。


本当に恋人同士なのだろうか…


両思いになれたのに、


次の日にはもう会えない。


会いたいな…なんて気持ちが、

溢れてくる。



風磨｢中島｣


健人｢あ、風磨…｣


風磨がいつの間にかいた。


風磨｢おめでとさん｣


健人｢へっ？｣


風磨｢Aから聞いたから｣



あ、そっか…風磨と仲良かったか…



てか、わざわざ風磨に報告してたんだ…



なんか嬉しい…可愛い…



風磨｢ニヤケすぎ。…でもさ、中島…｣


健人｢いいじゃん別に。

…何？｣


風磨｢今は幸せだろうけど、

俺らはアイドル。

…恋愛なんか、気軽にするもんじゃない…｣



健人｢…まあ｣


風磨｢Aも不安がってたし、

…普通の恋人じゃないから、

Aを不安にさせるかもしれないけど、

あいつの友達として…言わせて。

あいつを、幸せにしてやって…｣


健人｢おう｣


そう、力のこもった返事をした。

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