ウネ物語⑤ (ページ22)

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EH「なにか、方法があるはずだよ。」

Aの家に着き

真っ暗な部屋で彼女ソファに座ったまま動かなかった。

「方法って、なに？」

震えた声でAが言った。

EH「Aとの思い出の場所とか、、

過ごした時間とか………写真とか。」

「………」

EH「…3人の住んでた家とかさ！
だったら、思い出すんじゃない？」

「…………」

…………彼女は何も言わず、ただ1点を見つめたまま。

まだ微かに震えている。

その姿をみると
何もかけることばが見つからない。

ただ、手を伸ばして、
彼女を抱きしめることしかできなかった。

………大丈夫だから。。

いつもなら言えるのに、

今日に限って言えなかった。

「……………ヒョク。」

EH「…………なに？」

「………ユナに、、病院に行くように

伝えなきゃ。」

EH「……え？」

「………ドンヘは、ユナを待ってるんだから。。

連れて行ってあげなきゃ。」

EH「………本気で言ってんのか？」

虚ろな目で遠くを見つめるA。

「……………もう、ドンヘは戻らないよ。」

EH「…そんなの、わからないし、、

お前はそれでいいのかよ。。」

「……………だって………

あの時のドンヘの顔が……

幸せそうだったもん。

私といた時より………

ユナと居た時の方が、、楽しかったんだよ。」

EH「…なんで決めつけんだよ……

ドンヘはお前が一番なんだよ！

お前も知ってるだろっ？

…俺は…そんなの…認めない！」

バッと立ち上がり、感情的になる。
Aは表情を変えずにただ一点を見つめたまま…

「………今日は、帰って。」

EH「………………」

「……………誰とも……話したくない。」

彼女はそう言って、俺から離れた。

今まで見たことないAの表情に
戸惑いを隠せない。

ぐっと拳を握りながら
俺は何も言わず家を出た。