�� ページ18
「っえ」
DH「ドンへさんとかヤダ。他人行儀じゃん。てか敬語もいらない。」
グイグイ来るな…今日は…
「…急には…慣れない…です」
DH「あはっ、可愛い。顔あかいよ」
「！！」
かっ可愛いっ！？
こっ…この人っ…なにっ？チャラいのかな
そ、そういえば映画誘われた時もスムーズだった。
慣れてる感じがした。しかも名前も急に呼び捨てだし…
DH「？？」
この人…女に慣れてる…。
このつぶらな目が武器なんだ
「……」
DH「なに？」
「いっいえ…ご、ご注文は…なんでしょうか」
DH「あー、今日はカフェオレな気分だからカフェオレ！ラージサイズで」
「かしこまりました」
いけないいけない…流されてはダメだ。
ちゃんと仕事しなきゃ
カフェオレを作り始めると、ドンへさんがふと口を開いた。
DH「幸せになれて良かったね」
「……」
DH「…女の子は、男にまもられて幸せになるんだよ…。たまには助け合ってさ。」
「……」
DH「…Aの顔が、前よりも幸せそうだし、安心した」
「……っ」
その優しい声に…目の前がぼやけ始める。
今言った言葉は…彼の本心だった気がしたから…
そんなことを簡単に口にできるドンへさんは…本当に素直に生きているんだろうなって…
だから…こうやって胸に響くんだ…
DH「……A？」
「っ…カフェオレです…」
す…と彼に差し出して…顔を伏せたままレジをたたく。
DH「…ありがとう。これ…お釣りはいらないから。あ、また来ていい？」
彼の顔を見れず、私は何度も頷いた。
DH「ありがとう。今度はヒョクも一緒に来るから」
「っ…はい」
DH「…あはっ…またね？」
「あ、ありがとうございます」
深くお辞儀をして、涙を隠し続けた。
でもドンへさんにはバレバレだろう…
それでも彼は、気づかない振りをしてくれた。
お礼を言いたいのに、彼と正反対な性格の私は…中々素直になれなかった…
やっぱり彼は…不思議な人だ…
私に持っていないものを持ってる。
彼が店から出て行った…
必死に涙をエプロンで拭いて、平然を取り戻す。
冷静さを取り戻しては、少し後悔する。
なんで…もっと…笑顔になれないんだろう…
せっかく久々に会えたのに…
次は…ちゃんとお礼を言わなきゃ…
彼が帰った後も…しばらく扉を見つめていた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 89人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：yu | 作成日時：2019年2月23日 21時
