別れ ページ15
DH「だ、ダメだよ家なんかに帰ったら！」
ドンへさんは立ち上がって私の腕を掴む。
私はとっさに彼の腕を振り払ってしまった…
…こんな私なんかに触らない方がいい…
そう思ったから…
DH「………」
眉を下げて、切なそうに私を見る…
「…ご、ごめんなさいっ…ドンへさん…あの、違うんです…」
EH「……A…俺たちの立場を考えてくれるのは有り難いけど…君の話を聞いたら、俺たちだって放っておけないよ」
「…ヒョクチェさん」
EH「…力になるから、だから…
「…あの人はっ本当に何をしでかすかわからないんですっ…二人に、もしものことがあっても…私はっ…責任をとれません…」
彼なら…マサなら…芸能人かどうかなんて関係ない…。私の周りにいる男なら、誰だって構わず殴りかかる…。この人たちを巻き込むことはできない。
DH「……俺、そいつに会って言ってやるよ」
「…！」
DH「…このままだったら…またAが傷つくだけだろ？」
「だっ…ダメっ…」
DH「でも、何かしないと
「…あの人に関わっちゃダメっ！」
DH「……」
「…ヒョクチェさん、私を…助けてくれてありがとうございます…あなたのおかげで…生きる希望が持てました…」
EH「……」
「ドンへさん…私を…受け入れてくれてありがとうございます…あなたのおかげで…まだ、笑えるんだって…実感しました…」
DH「……」
……人に簡単に頼ろうなんて考えた私がバカだった…他人を巻き込んではいけない。
これは…私自身の問題だから…自分でなんとかしなきゃ…
「これ以上…私と居たら危険です。…私のことは…忘れてください。」
EH「えっ…ちょっと」
「…本当に助けて頂いてありがとうございます。お世話になりました」
ゆっくり頭を下げて、私はそのまま二人に背を向ける。
EH「っ！待って」
DH「…A！」
二人の声も聞かず、私は家を出た。
そのまま走り出すと、頭を真っ白にして…無心で走り続けた。
何かを考えれば…きっと
彼らのあの笑顔が浮かぶから…
何も…頭に入れたくなかった
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作者名：yu | 作成日時：2019年2月23日 21時
