過去 ページ13
EH「……ねぇ、」
「……」
EH「…辛いと思うけど…何があったのか…俺たちに教えてくれないかな？」
ヒョクチェさんは少し申し訳なさそうに口を開く。
DH「…ヒョク」
EH「……興味本位で聞く訳じゃないよ。ただ、こんな傷だらけの身体にした奴を許せないんだ」
「……。」
うっすらと、彼の目が潤んでいるのに気づいた。
……この人なら
私を地獄から助けてくれるかも知れない…
不思議と、そう感じた。
深く深く呼吸をして、私は彼らに今までの事を話す決意をした…。
二人が朝食を終えて、ソファに座りながら…
意を決して…私は口を開いた
韓国に来た理由。
マサと言う彼がいた事…DVを受けていた事…それに耐えかねて逃げ出した事。
全てを彼らに話した。他人だからこそ話せる事もあってか…どんな事をされたのかも話した。
悔しくて、思い出すだけでも吐き気がしたけど、それでも…私の中で…スッキリさせたくて。
第二の人生を送っていきたい…
全てをリセットしたい…
今まで溜まっていた物を全て吐き出した。
すると、ドンへさんは泣きそうになりながら、私の手を優しく握ってくれた。
DH「もう…いいよ」
「……」
EH「…ごめん…軽はずみな事言って」
「ぁ…いや…でも…私が…彼の気持ちに応えられなかったから…私が…悪いんです」
DH「そんな事ないよ！Aは悪くない！」
ガシッと肩を掴まれ、少し興奮したドンへさん。
私以上に悔しがってくれてる…
EH「……」
DH「よく耐えたね…頑張ったよ…Aは、俺がまもるから！！」
「あ…ありがとうございます…」
EH「……おい」
DH「なに？」
EH「……なんでお前、この子の名前知ってんの？」
ヒョクチェさんがドンへさんの言葉にひっかかったのか、彼の話を遮った
DH「昨日教えてもらった」
EH「はぁ？」
DH「ねーA」
「……ぇ」
EH「だからお前昨日と態度違ったのか！」
ヒョクチェさんは立ち上がり、ドンへさんの胸ぐらを掴む。
DH「昨日いっしょに映画見たもん。」
EH「はぁ？」
DH「だってヒョク誘っても起きないもん！」
EH「だからってこの子誘うのは違うだろ？」
DH「でも、」
「……ぁ、ヒョクさん…ぁのっ違うんです」
EH「…？」
「昨日…嫌な夢みて、眠れなくて…その時、ドンへさんが誘ってくれたんです」
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作者名：yu | 作成日時：2019年2月23日 21時
