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教室の扉の前に立ったものの、両手が塞がってるせいで開けることができない
足を扉の隙間に滑り込ませ、スライドさせる
その瞬間、私に集まる皆の視線
『ご飯、持ってきた』
教壇に置いて、パンと牛乳を取り出して皆に見せる
『昨日、朝から何も食べてない人いるでしょ。正確な判断が出来なくなったりしちゃうから、ちゃんと食べてね』
そこで、表情が機能していないことに気付いた
先生と話す度に、だんだん本当の自分が表に出てくる気がする
それが私にとって、良いことなのか悪いことなのか
授業を受けておけば分かるかもしれない
続々と朝食を取っていく
私は、二人分の朝食を取って席に戻る
｢え、A二人分も食べるの｣
『んなわけあるか』
さくらに差し出す
｢ありがとう…｣
彼女も少し顔が暗い
『ん』
袋を開けてパンを出す
そこまでは良かった
足元にできた誰かの人影
見上げるとそこには
『涼音、どうしたの』
世界が終わったかのような顔をした涼音が立っていた
目が腫れている
だいぶ泣いたのだろうか
涼音はさくらの持っていたパンを叩き除けた
｢…あんたのせいで｣
絞り出すような声で呟いている
怒りの矛先は、さくらだ
なんと見事な逆恨みだろうか
｢あんたのせいで蓮は死んだ｣
皆、固唾を飲んで彼女を見ている
｢あんたのせいでっ！｣
最後にそう言うと、さくらにビンタしようとした
『ちょっ』
慌ててその手を掴む
目が充血している
『涼音、昨日も言ったよね。確かに解答権を与えられて、それを外したのはさくらだよ。
けど、解答者がさくらじゃなくても結局は正解してなかったよ』
｢っ！｣
『なのにさくらだけを責めるのはどうかと思う』
そっと涼音の手を離す
｢…なんであんなもの作ったの｣
彼女の充血した眼が、今度は私を捉えていた
｢あんたが！マイボイなんか作らなかったら！こんなことになってなかったんじゃないの！？｣
そして最後に一言
｢あんたなんか、いなかったら良かったのに…｣
なんとなく、胸が痛んだ
ずっと責めて欲しかったはずなのに、私のせいだと言って欲しかったはずなのに
どうしても、報われなかった
｢涼音｣
唯月が慌てて止める
涼音もはっとした顔を私に向けていた
｢姫…ごめん…｣
私に対してだったら謝るのか
『別に大丈夫。それが事実だから』
｢ちがっ｣
『恨むなら私を恨んでよ。さくらは何も悪くないから』
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理音(プロフ) - 続き気になります！更新楽しみにしています！応援してます！！ (2022年8月21日 22時) (
レス) id: d2e2ccbd11 (このIDを非表示/違反報告)
莉央(プロフ) - お、おお、おおも、おももも、おもしろすぎる............更新待ってます(*^^*) (2020年2月27日 20時) (レス) id: 1b4747e0e8 (このIDを非表示/違反報告)
蒼炎 - 面白いですよ！最終からだいぶ経っていますが、更新待ってます！ (2020年1月24日 19時) (レス) id: 874e279780 (このIDを非表示/違反報告)
うさぎ - 気付けば、とても夢中によんでました。 応援しています。 (2019年3月27日 1時) (レス) id: fd1c3255b7 (このIDを非表示/違反報告)
ouka#(プロフ) - 1番右の星を何千回何万回も押したくなるような面白さです…！！！無理をなさらず、作者様のペースで更新頑張ってください！ (2019年3月25日 20時) (レス) id: 70d4c7b9bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハノル | 作成日時：2019年2月19日 23時
