不器用ですか、小瀧くん。 (ページ8)

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トーナメント戦的な感じで一組二組それぞれ三つのチームが戦っていき、順位を決めるわけではないが一位同士が最後に戦うシステム。

先生も「ほらいけー！そこやー！」と平等に応援し、男子も女子もどこか浮かれてるのもあってとても盛り上がってる。

皆そこそこ掴めてきたみたいでどこのチームもいい勝負をするくらいになってきた。

神山「ぎゃー！流星こっちくんなやー！！！！！！」

藤井「ははは、球技苦手やのにめちゃくちゃ頑張って走ってるう！簡単に奪えそ〜」

神山「はぁ！？もう怒った！おりゃー！」

負けず嫌いに火がついた神ちゃん。そこそこ遠い位置からボールを投げた！すると綺麗にシュートが決まった。

神山「…は、はいった」

藤井「すげえ！神ちゃん！天才や！」

敵なのに誰よりも喜んでる流星。丁度ここでブザーが鳴り、神ちゃんのチームが勝った。それでも喜んでたのは中々良い奴じゃん…(ほっこり)

あ、しげのチームも勝ってるみたい。

次は私たちのチームの出番。しげのチームとだ。

生憎、バスケの立ち回りを知らなくてジタバタする事しか出来ないでいるため自然とボールからは少し遠い位置に居座っていた。

女子は特に男子がわっ！と集まっていると怖いようで同じく少し遠い位置にて怯えてる人も少しいる。

どうしたものか、と思っているとこちらの方に勢いよくボールが飛んでくる。私には当たりそうにないが振り向けば眼鏡女子がいて「ひっ、」と声を漏らした。

それを見た時には、勝手に身体が動いてた。

どんくさいくせに飛び出したもんだから、ボールは止めようと伸ばした腕ではなく、勢いあまって飛び出た頭に激突した。

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桃side

白熱したバスケの試合。俺より背が高い人がいない分、俺がボールを取ると中々奪えないみたいで一人で走りまくる。

それもあってかめちゃくちゃ人が俺の周りに溜まってきて動きにくくなる。

投げようとボールを上に上げようとした時、誰かがたまたま奪ってはそのまま何処かに勢いよく投げてしまった。

くそ、と思ってボールを目で追いかけ振り向くと、Aが敵チームの女子を庇うために前に出て勢いよく飛んだボールが顔面に直撃した。

痛々しい音が体育館に響き渡った。

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