不器用ですか、小瀧くん。 (ページ3)

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藤井「よっす！」

神山「やっほー！来たでー」

「あ！流星、神ちゃん！」

これでようやくフルメンバー。このふわふわした二人組はまたもや隣のクラスとなった。んー、残念！

俺としげと流星、そして神ちゃんは中学時代からの繋がりで、Aは高校に入ってからの付き合い。でも今ではブランクを感じさせない馴染みっぷり。

重岡「俺去年はそっちグループやったのにな！」

藤井「そうそう、五月蝿いのどっかいったわ」

重岡「笑いながら中々キツいこと言う！」

*「しゃーない、五月蝿いのは事実やし…」

重岡「こんにゃろー！お前もかー！」

オラオラオラオラ！と大声上げながらAの脇腹を高速でつつくしげ。そこ、そういう所が五月蝿いねん！！！！！！

Aとは去年の今頃、入学式で席が隣で式が始まって早々小さく欠伸しては一分後には眠ってる姿に衝撃を受けて式が終わった直後に話しかけて仲良くなったのがキッカケやったなあ。

ちなみに流星も全く同じやったそうな。

「んもー、五月蝿いのこっちきてもうたやん！」

重岡「そんなこと言うて〜！去年クラス表見るなり『うわー！俺一人やん！嫌やー！！！！！』って駄々こねてたのに！」

神山「そうそう、『のんちゃんうさぎさんやからさみしいのあかんの🥺』とか言ってたのに〜」

「わー！やめてやめて！飛び火やわ！」

こういう小さな出来事・小ボケはAが見過ごさへんから一々バラさんといてもらいたい！ほら、今もニタァ…と口角を上げている。

目を逸らすのも負けた感があるからうげぇ、と顔を歪ませながらじっとみつめる。向こうも向こうで気味の悪い笑顔でこちらを見つめてくる。

「うわ、しげそっくりやなその顔」

*「マジで？？？それは嫌や」

重岡「おい、どうした、えらい辛辣やな」

しげがおーい？おーい？と目の前で手をパタパタとさせているが当の本人はケロッと表情を元に戻して頬をほぐすようにもちもち両手でこねている。

…あれ、そういえば…

*「あ、そうそう！何気に一緒におるけど、私藤井くんと神山くんとは初めて喋るやんな？？？」

藤井「たしかに」

神山「改めてよろしくな〜！俺のことは気軽に神ちゃんって呼んでくれたらええから！」

藤井「俺流星がいい〜」

…すこしモヤッとした。

別に、友達同士が仲良くなってるだけやのに。

さっきのしげとのじゃれ合いも、なんでやろ、ちょっと気に食わへん気がする…

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