ヤバいですよ、藤井さん。 (ページ46)

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藤井「執筆活動？」

「うわっ！…もー、せめてインターホン鳴らしてから入ってきてくださいよ。心臓に悪い」

藤井「入ってくる事に関してはもう受け入れてくれてるんやな！俺めっちゃ嬉しい♡」

集中してきたせいか、音をたてずに入ってきたのか、気付けば後ろのソファーに座っていて心臓がいくらあっても足りたもんじゃない。

のんちゃんとの対談を経て少しは良い方向に考えてあげるためにも少し柔らかく接してみよう作戦実行中。

…まぁ、冷たくしようと優しくしようとコイツには差程関係ない気はするけど。

でものんちゃんいわく、

『多分流星はAちゃんはよっぽどじゃない限り振り向かない事を自覚してると思う。だから必死に自分なりのアプローチで振り向いてもらおうとしてるんやろうな。

そこで！そこでよ！人間性が出るのは！流星がちゃんとした心を持ってる人を見極めるには…急にツンツンせんと普通に接すねん！

少しでも脈アリちゃうの！？って勘違いさせてみると人間性が出るって訳！そこで調子に乗ったらやめたらいいと思う！』

…だそうな。

藤井「Aちゃん？なに、俺の顔じっと見つめて…もしかして見惚れてる…！？」

「……今日は何しに？」

藤井「んー、スルー！あ、そうそう！濵ちゃんから次回作の案が固まってきたらしいって聞いてさー、根詰めてたらアカンと思って差し入れ♡」

「わ、西七堂のバームクーヘン！私これ好きなんですよ！よく知ってましたね！」

甘いものには目が無い私は素直に喜ぶ。

いつの日か智洋がくれたやつと同じやつ。

藤井「……ッッッ！！！！！よ、喜んでくれたなら良かった…！だ、台所借りるで！」

「…？あ、すみません」

箱に入ったバームクーヘンは大体切れてないからわざわざ客のポジションの藤井さんが切ってくれるみたい。

ちょっと申し訳ないな、と思いつつその間にパソコンに設定とか起承転結をポチポチ打ち込んでいく。

藤井「はーい、切り分けたで～♡」

「ありがとうございます、そこに置いといてください」

藤井「ん、」

「……？」

お皿が置かれる音がしてそのまま作業を続けていると視線を感じてパソコンから視線を移す。

するときゅるん、と綺麗な瞳で見つめてきていた。

「…なんですか？」

藤井「なんか今日Aちゃん素直やね」

「そうですか？バームクーヘン好きなだけやけど…あ、全然私の事待たんと食べていいですよ。買ってきたのは藤井さんですし」

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