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「智洋!」
私は咄嗟に声を荒らげる。これで二人が怪我を負った負わせたなんて事態になったら色々マズイ。
それなりに使ってきた頭を必死に働かせて適当で尚且つ智洋も納得してくれるような言い訳を探す。
「あの…藤井さんは、足を滑らせただけやから!」
神山/藤井「え?」
「ほ、ほら、今夕立凄いやん!藤井さんってば気使ってくれて洗濯物入れといた方がええよってわざわざ言いにきてくれてさー!」
藤井「そ、そうそう!じゃあAちゃんがちょっと作業に追われてて出来そうにないからって俺が代わりに入れてん!そんときに洗濯物踏んでもうて足を滑らせてさ!」
二人でてんやわんやにながらも必死に辻褄を合わせる。智洋は怪訝な表情を浮かべつつも私が必死になって言うもんだから渋々頷いた。
それを見た私達は安堵の溜め息が自然と漏れた。
「…てか、智洋はなんでそんな格好で来たんよ」
神山「え?夕立に降られてえらいこっちゃなって、Aが心配になったからAの部屋に行こうと思った瞬間にこう…なんていうか、何か良くない気配を感じてさ」
「……」
神山「だから武器として包丁持って殺意を込めながら来たら流星がA押し倒してるから!」
「じ、事故!事故やからね!?」
神山「Aが言うならしょうがないからそういう事にしといたるけど…次はないと思えよ、流星」
藤井「ひっ…なんか目が据わってるで神ちゃん…」
頼もしさがなんか悪い方向に向かってるなぁ…
助かったのは事実やけど、過保護が行き過ぎて殺人未遂なんて流石に黙って見過ごせないというかなんというか。
そういえば昔…といっても中二の時、ちょっと男子に酷く意地悪された時期があった。上靴を隠されたり、突き飛ばされたり、色々。
そんな事が続いたある日、ついに智洋は私よりも怒って思い切り主犯をぶん殴った。そいつの顔が大きく腫れたのを今も覚えている。
そんな事、繰り返しちゃ駄目だ。
「智洋、お互い自立しよう」
神山「ヒュッッッッ(息を飲む音)」
「私も智洋無しで生きていけるようにならなアカンと思うし、智洋も私ばっかりになってたら今回みたいな恐ろしい事なってまうからさ…暫く距離置こう!」
神山「なっ、何言って…」
「私も距離置くなんて嫌やで、でも、そうでもしなお互いの為にならんと思うねん!って事で、今日から智洋は私関連の事一切しない!近付かない!私も一緒!近付かんから!」
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作者名:芥川 たぅ@カツアゲの人 | 作成日時:2020年1月12日 3時