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目を覚ますと見覚えの無い所にいて、しげにお姫様抱っこされたいた。
そんなしげの姿は神々しくて、あまりにも美しくて、全部悟ってしまった。
あ、もうさよならしなくちゃいけないんじゃないのだろうか。
そう思ったけど、迷惑掛けたくなくて無理矢理にでも笑ってみせる。
するとしげは辛そうに顔を歪めた。
中間「…しげ、その子の事本気なんやな？」
重岡「…うん」
桐山「でも、人間と天使じゃ身体のつくり…つまり寿命が違うねん。辛いのはしげとAちゃんやで」
重岡「…わかってるよ、」
「……」
胸が強く締め付けられて息が苦しい。
するとのんちゃんがいきなり音をたてて立ち上がる。その表情はとても苦しそうだった。
小瀧「なんでよ、なんでなんよ…！」
「のんちゃん…？」
小瀧「俺かて、Aちゃんのこと好きやのに！しげよりも前から、ずっと！」
中間「…望、もしかして人間界に行ってたのはAちゃん目的やったんか？」
小瀧「…ッ！そうや！俺が小さい頃、誤って人間界に来てもうた時にAちゃんが助けてくれたんよ、そん時に一目惚れしたッ！
Aちゃん、あれから大きくなっても変わらんと可愛くて…優しくて…我慢出来ずに人間のフリして紛れた！
天使の力を自分の為だけに使うのも、人間のフリするのも、人間に恋するのも…アカンって分かってても止められへんかったんや！」
「…のんちゃん…」
そういえば昔、小さい時に小さい天使さんに出会った。その時泣きじゃくる天使さんが綺麗で放っておけなくて
何より、その寸前まで泣いていた私と姿が被ってしまって…
そんで一緒にその場の公園で話してた。
そっか、だから私は天使さんを信じる事が出来たんや。
そしてのんちゃんの気持ちを聞いて今まで傍で守ってくれていた事に改めて気付かされて涙が止まらなくなった。
ごめん、ごめんね、今まで気付けなくて。
────その気持ちに応えられなくて
重岡「望…」
小瀧「でも…もう叶わへん事くらい分かるし。なぁ、淳太あ…もう俺を裁いてくれへんかなあ」
静かに流していく綺麗な涙が更に苦しくて罪悪かが更に胸を締め付けた。
私の為に罪を犯してまで守ってくれて、気持ちを諦めてくれて…私、のんちゃんに何も出来てないのに。
中間「…望の罪と罰は────」
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作者名：芥川 たぅ@カツアゲの人 | 作成日時：2019年12月8日 22時
