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丘の上に辿り着いたが底には何も無く、登ってきた方向と逆の方に大きな池があるくらいだ。
「しげ…ここでどうすんの？」
重岡「わからへん…どないしよ…うわぁ！」
容赦なく降り注ぐ攻撃に私達はなす術なくて爆風にただただ耐えるだけだった。
藤井「お前みたいな人間風情が…なんでしげとおんねん…！どうせ誑かしたんやろ！」
「ぇ…？」
神山「ごめんやけど、人間は信じられへん」
重岡「ちょ、なんやねん二人とも…！」
今度はしっかりと私に焦点が合って光がすごい勢いで向かってくる。
それをしげが庇う様に私を思い切り抱き寄せた反動と爆風で丘の上から吹き飛ぶ。
そして身体が浮く感覚に意識を奪われて知らないうちに私達は大きな池に落ちていった。
────その池が、願いを叶える池と知らずに
▽
「A…！」
意識が少し飛んだ後、目を開けるとそこは水中でAが力無く浮いていた。
マズい、このままでは…
でも今の俺に何が出来る？能力一つ使えないポンコツ堕天使が。
『淳太！』
中間『俺の事は良いから！早く逃げろや！』
桐山『…しげ！やめろ！』
あれ？
神山『これ以上戦ったら、しげが危ない！』
藤井『もう誰も傷付いてほしくないって！』
なに、この記憶
なんか、浮いてるAが…いつの日か敵の攻撃で飛んでった淳太に重なって────
俺が失ってた記憶はこれや
悪魔との争いで、淳太と照史くんがボロボロになってしまって�陲舛磴鵑�意識不明で…
皆ボロボロの中狙われた淳太を庇って照史くんは瓦礫の下敷きになって下半身埋もれてもうたんや。
そんで次の攻撃準備の時に俺が飛び込んで全てが終わったんやったっけ。
それが最終戦争(ラグナロク)────
その反動で記憶が無くなって能力が使えんくなったんや。そうか、そうやったんか。
全てが脳に流れ込んだ瞬間、俺の身体が眩しく光出した。そして羽が生えてきて天使の輪も付いた。
服もいつもの白い服になって────
そしてAを抱き上げて池から出る。出た途端、俺等は水を弾いて濡れていない状態になった。
そして久々に空を飛ぶ感覚に頭が冴える。
藤井「…！しげ、能力が！」
神山「もしかして、記憶が…！？」
重岡「…全て、思い出した」
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作者名：芥川 たぅ@カツアゲの人 | 作成日時：2019年12月8日 22時
