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ケイタリングのお菓子を選んでいると、
ちょうど取材はウジヒョンの番だった。

年齢順らしいから、まだまだ僕の番は回ってこない。



「尊敬してるメンバーはいますか?」



聞こえてきた質問にミーハー心がくすぐられて、
お菓子を選ぶふりをしながらウジヒョンの回答を待つ

我らがウジヒョンはとても厳しいけど、とても優しい
器が大きい人だなと僕は尊敬している。




「みんな尊敬できるところがあります。
でも強いて言うなら、海外から来てる子や年下組は
本当にすごいと思います」




うまく逃げたな〜〜〜
プロデューサーの答えはぜひ聞きたかったところだ。




「ならユウさんが1番あてはまりますね」




インタビューのお姉さんが引き下がる。
誰か特定の名前が欲しいのだろう。




「もちろんユウも尊敬してます。
天才だなって思います。あとホシにも。
スングァンやバーノン、ディノの才能にも妬けます」




天才。確かに。
ホシヒョンとウジヒョンを傍で見ていると、
それこそ才能に溢れていると思う。

そしてユウにもそう思う。

彼のはじめてのパフォーマンスを見た時は
本当に驚いた。
誰に教わったわけでもないのに、
自分の魅せ方をよく分かっていた。

この子はアイドルになるために生まれてきたんだ。
練習生歴1ヶ月の子に嫉妬したのを覚えている。




「お、スングァン」




インタビューを終えたヒョンが
僕の手元を覗き込む。




「お前これ全部食べるのか?」
「え?」



手元を見ると、両手いっぱいにお菓子が積まれている
こんなに手に取っていたつもりはなかったのに。



「ヒョンにもあげますよ」
「...どうも」



積み重なっている1番上のお菓子がとられた。



「これでヒョンも共犯ですね。
ちょっと半分もってください」
「返す」
「返品不可です。さぁ」



封があけられたそれを押し返されたが、
結局は笑いながら共犯になってくれた。


天才も案外ちょろいもんだ。





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作者名:じゃい子 | 作成日時:2021年5月5日 1時

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