Episode：40 ページ17
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｢は！？なんだ、このスケジュール！？｣
楽屋に響く動揺の声。
タイミングが丁度、僕のスケジュール帳を見せた時だったので、耳元で出された大声にびくりと肩が震えた。
了さんは僕の記憶力を便利な道具だとでも思っているのか、こうしてマネージャーの代わりに使ってくる。
あまりの声の大きさに、アプリゲームをしていた亥清はスマホの画面から視線を離さずに眉をぐっと寄せる。
｢なに？どうした？｣
｢今日の歌番組の後、急遽仕事入れたって了さんが言ってたけど…｣
狗丸さんは焦り顔のまま、僕が手渡したスケジュール帳をもう一度見た。
だが、何度見ても文字も予定も変わるわけではない。
ちらりと僕もその文字を見て、ふっとため息を零した。
｢俺とミナとAが大食いレポで、トラとハルがお悩み相談電話だって｣
｢嫌がらせか…｣
｢嫌がらせだ…｣
｢嫌がらせですね…｣
『嫌がらせです…』
地味に嫌なやつだ。
｢オレらの大食いはともかく、トラたちのお悩み相談電話大丈夫か！？おまえらのアドバイス、炎上しねえか！？｣
｢まあ、大丈夫だろ。本当のことしか言わないし｣
｢な。オレも本音しか言わない｣
『それが問題なのでは？』
｢ああ…間違いなく炎上する…｣
別に炎上するようなことくらい散々やってきたから、そんなに気にしなくても良いと思う。
…の、だが。
それはそれで了さんの思う通りになっているようで、何だか腹立たしい。終わってから｢やっぱり君たちはマネキンだ｣と嘲笑されるのが鮮明に目に見える。
それは何だか、悔しい。
僕たちの関係は利用して利用されるものだったはずだ。
それがただ、『利用される』だけなんて。そんなことは絶対に許せないと思う。
｢了さんも子供っぽいですね。狗丸さんが余計なことをおっしゃるからですよ。で、何を大食いすればいいんです？｣
そういえば、2人のことが不安過ぎて忘れかけていたが僕達も大食い企画なのだ。
狗丸さんは兎も角、僕は少食なのでテレビが欲しがるような撮れ高は期待出来ないし、棗さんも細身で、実際見たことは無いがそんなに食べない気がする。
｢ラーメン｣
『結構人気な所みたいですよ』
｢やった、好きです。髪留め持って行こう｣
…まあ、あくまでも大食い"レポ"なので、大食いは2人に任せてレポートの方に回ろう。人には得手不得手があるのだし。
不意に振り向くと、御堂さんと亥清が相談の練習を始めようとしていた。
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如月(プロフ) - かんざしさん» コメントありがとうございます！とんでもないほどの亀更新ですが、お付き合い頂ければ幸いです！ (2022年7月23日 9時) (
レス) id: 84c586e8ee (このIDを非表示/違反報告)
かんざし(プロフ) - いつも楽しく読んでいます。更新楽しみにしています。 (2022年4月10日 9時) (レス) @page22 id: d0a7163713 (このIDを非表示/違反報告)
如月(プロフ) - じんさん» コメントありがとうございます。いい作品と言ってもらえ、とても嬉しいです…！A3！も余裕が出てくれば書いてみたいと思っているので、その時は読んで頂ければ幸いです。これからもゆっくりですが、更新頑張りますのでお楽しみに…！ (2021年5月6日 22時) (レス) id: 84c586e8ee (このIDを非表示/違反報告)
じん(プロフ) - コメント失礼します。とてもいい作品だなと思いました。A3!も良いですよね〜(アイナナはゲームをしているのですが、なぜかA3!はダウンロードしても起動せず、ラノベで楽しんでます。)これからも楽しみにしています。(コメント中失礼な文があればすみません。) (2021年5月6日 22時) (レス) id: 8477ec0dd8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：如月 | 作成日時：2021年1月9日 16時
