【コロイカ】最強戦士の旅行3 (ページ28)

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126話ページ28

「Aー！目が覚めて良かったー！」
また涙を流す。
それが傷口に浸っていく。
肉体的に痛くはないが、精神的に痛い。
迷惑をかけてしまったのだから。
「先生呼んでくるね！」
鼻水を垂らしながら、そう言って病室を出ていく。
拭いてから行ったらいいのに。
それも忘れるくらいワタシが復活したことが嬉しかったのだろうか？
それなら、嬉しいなぁ。
ゴーグルさんのそんな行動が少し面白くって、クスッと笑う。
廊下から響くゴーグルさんの声。
騒いで仕舞えば、他の人の迷惑になってしまうので、やめた方がいい気がする。
ワタシはそれを止めるために立ち上がり、病室を出る。
「ゴーグルさん、ワタシのためを思っての行為はすごくありがたいことなのだけれど、他の人の迷惑になってしまうから、叫ばないで欲しいわ」
「A！動いちゃダメだよ！分かったから、寝てて！」
そう言ってワタシをベットへと押し返す。
私は大人しくベットに戻った。
先生を呼びにいくにはだいぶ時間がたった。
ワタシは心配になって起き上がろうとする。
しかし、ゴーグルさんのはしゃぐ声が聞こえたのでやめた。
「Aー！連れてきたよー！」
連れてきたのは先生ではなく、ワタシの友人。
「先生を連れてきたかったのでは？」
「あっ！間違えた！もう一回行ってくる！」
そう言うと、ゴーグルさんは病室を出て行った。
そういえば思ったのだが、インクリングは人間の治療ができるのか？
一応、似てはいるから、できるのかな？
「どうだ？体調は？」
「元気です」
ライダーの問いにワタシは即答した。
「元気には見えないがな」
「『痛み』を破壊しているため、元気です」
元気に見えないと言われてしまったため、どうして元気なのかを隊長に説明した。
「破壊していいのかよ～」
マスクさんはいつもと変わらぬ口調で言っているが、だいぶ心配しているようだ。
優しなぁ。
「破壊しても、無理をしなければ良いのでは？」
「そうだな。しばらくは安静にしているといい」
スカルはワタシの意見に賛同した。
そういえば、みんな揃っているけど、他に用事はなかったのだろうか？
「皆さん、今日は休日ですか？」
みんなして答えた。
『別に用事があったが、キャンセルした』と。
「良かったのですか？相手の方、困ってなかったですか？」
「お願いしてきたんだよ～！オレらの救世主が起きたらしいから、行かせて～！って！そしたら、それは行ってあげなって！」
アロハが言った。