星の集まり【短編集】

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身内以外に知らない人が二人。
「フレンドゲットしたんだよ！すごいでしょ！？」
姉さんが誇らしげに言うが、ボクは
「別に、それより先に部屋行こうよ」
と冷たく言って先を歩いた。
「あ、待ってよ！」
そう言って姉さんは焦ったようについてきたことだろう。
後ろを見てないから知らないけどね。
持っている鍵で指定されたマンションの部屋に入る。
「わぁ、すっごーい！たかーい！」
子供のようにはしゃぎながら姉さんは先に部屋を入っていく。
ボクはドアを閉め、その後をゆっくり追う。
「見てみて！あそこにバトルタワーがあるよ！」
そうはしゃぐ姉さんに、
「姉さん、住む準備しないと寝れないよ？」
と忠告し、先に準備を始める。
「あ、そうだった！早く済ませてハイカラスクエア探索したーい！」
走って鞄の元に戻ると、ガチャガチャと準備を始める。
準備を進めていたけど、姉さんはドジをよく踏むからたまにすごい物音が聞こえてくる。
前から知ってたけど、頼りない。
そんな姉さんにため息をつき、面倒だけど手伝ってあげた。
面倒だけど。
終わったのはもう空が暗く染まり始めていた頃だった。
「あーぁ、ハイカラスクエア、行きたかったなぁ」
悲しそうな声で外を見て呟く姉さん。
はぁ、そう言うのも面倒。
「明日行けるからいいじゃん。とりあえず、コンビニ行ってご飯買いに行こう？」
そう言うと、姉さんはいつもの明るい笑顔に戻って、
「うん！ゴーゴー！」
と財布を持って先を急いだ。
「いってらっしゃ〜い」
めんどくさくなったボクは、家に残ろうとした。
「Aも行くの！」
そういうと、ずるずるとボクを親猫が子猫を運ぶように連れていく。
悲しんでいようが、ワクワクしてようが、どっちにしても姉さんは面倒だ。
すぐ近くのコンビニで弁当を買って、家に戻り、二人一緒に食べる。
そしてお風呂に入り、ボクは外へ出かけ、姉さんは先に寝る。
一通り堪能したら、家に帰ってきてボクもベットに眠る。
姉さんは寝相が悪いから、ボクがベットから追い出される。
諦めて、ソファで眠ることにした。
それから数日間、姉さんはバトルによく出かけるようになった。
日記を何かに投稿し始めたらしく、あれからフレンドも増えたらしい。
生き生きした姉さんを見ているのは別に苦じゃない。
けど、何か、つまらない。
まったり部屋で過ごすのが好きだったはずなのに、なぜか落ち着かない。
姉さんがいない方が静かで、ゆっくり過ごせるのに。

3→←バトルを始めたきっかけは？【オリイカ、名前ルパ推奨】

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