あさひなぐ ―夜明けの後― (ページ2)

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1本目『2人との出会い』ページ2

旭said

高校1年生の春は全くもって素晴らしい季節だ。

新しい制服、初めての電車通学。

まるで中身までが新しくなったような気がする。

私、東島旭 15歳今までとは一味も二味も違う！

だと思うのだが､､､

朝から電車のパスが反応せず何本か乗り遅れ遅刻ギリギリとなる。

まだ間に合う。きっとここから素晴らしい出会いが…

男「ねぇねぇ君二ツ坂高校の新入生？」

でもこんなイレギュラーが起きるとは思わなかった。

旭「あっ、そうです！」

私の隣に座るおじさん。なんで隣なのかな？

男「可愛いねー！」

旭「あっ、いやそんなことはないですよ！」

男「そんな君にいいものを見せてあげる」

そう言っておじさんはコートをめくり私に見せてはいけないものを見せてきた。

こんな時はどうしたらいいのか分からず、とりあえず毅然とした態度をとっていた。

そこにとても美人な女の人が現れる。

？「ちょっとこれ持っててくれる？」

わっ！重っ。

？「コレも」

と持たされたのは恐らく部活のバッグとなにか長い棒状のもの。

？「おっさん。」

とその瞬間、彼女はそのおじさんに飛び蹴りを浴びせた。

今思えばこれが全ての始まりだった。

男「あ、あの」

おじさんが話そうとするのを遮るように美人の方は話す。

？「私ね、低血圧で朝はただでさえイラついてるのね。」

その話と同じ頃合に駅のアナウンスが入る。

？「朝っぱらから不愉快なもの出してはしゃがないでくれる？」

男「いやそのっ…」

言い訳をするおじさんを他所に美人さんは蹴って電車からおじさんを下ろす。

？「ほら逃げろ、捕まるぞ？」

その最中に別の男の人が話しかけてくる。

？2「あーあ、派手にやったなー。

あっごめん。その荷物重いよね。ありがと」

とても優しそうな表情で話してきたので悪い人ではないと判断し、荷物を渡す。

そしておじさんが降りて電車が閉まる時

？「死ね。」

そして美人さんは私の方へやってくる。

？「ありがとね、荷物」

旭「あっ、いえ。

あの…助けて頂いてありがとうございます。」

と言うと美人さんは私の顔をのぞき込む。

そして美人さんは私に向かって、

？「変態」

それを言い残し立ち去る美人さん。

何でこんな目に…

？2「ごめんね！悪い人じゃないんだ！

ってか待ってよー！」

もう1人の方が謝ってくれてその美人さんを追いかける。

やっぱいい人だなー。

なんて思ってると電車が駅に着いた。