君の背中【赤羽業】3 (ページ31)

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｢そして千葉くん、速水さんこの銃は君たちが持ちなさい｣

殺せんせーの言葉に2人は動揺を表す

そんな2人とは裏腹に、烏間先生がまだ精密な射撃ができない中最も使いこなせるのは君たち2人ですと殺せんせーは言い切る

｢だ…だからっていきなり｣

｢ただし！｣

千葉くんの言葉が遮られる

｢先生は殺すことは許しません君たちの腕前でそれを使えば傷つけずに倒す方法はいくらであるはず｣

殺さずにこれから先の敵を倒す…
拳銃を持たされた2人の緊張感が全員に伝わってきた

私たちはそのまま足を進めた
そして到着したのはコンサートホールのような場所

すると足音が聞こえた
私たちは座席の後ろに隠れ息を潜める

｢……15いや16匹か？呼吸も若いほとんどが10代半ば｣

私たちがここにいることがバレている…
呼吸だけで
すると突然

『ズキュン!!!!』

と何かが壊れた音がした

｢言っとくがこのホールは完全防音でこの銃はホンモノだ｣

…銃で撃ったのか
私の体は余計凍りつきそうになる
あっちは私たちを撃ち殺す気満々だ

｢おまえら人殺しの準備なんてしてねーだろ！！おとなしく降伏してボスに頭下げとけや！｣

その言葉を終える前に千葉くんと速水さんが敵めがけて撃ち抜こうとした

しかしそれは外れ、さっきと同じ何かが壊れる音だけが響く

｢意外とうめぇ仕事じゃねぇか！！！｣

敵が叫ぶと同時にカッと眩しい光が私たちをさす
ステージの照明を全部つけたのだろう
逆光で何も見えなくなっている

するとものすごい音と速さで速水さんのいる椅子の間から銃弾が勢いよく飛んできた

私は精密すぎる弾に冷や汗をかく

｢一度発砲した敵の位置は絶対に忘れねぇもうお前はそこから1歩も動かさねぇぜ｣

｢下で見張ってた2人の殺し屋は暗殺専門だが、俺は違う軍人上がりだこの程度の一対多戦闘は何度もやってる｣

その言葉にごくりと喉を鳴らす

｢幾多の経験の中で敵の位置を把握する術や銃の調子を味で確認する感覚を身につけた中坊ごときに遅れをとるかよ …さぁてお前らが奪った銃はあと1丁あるはずだ｣

正確な射撃と記憶力
さすがはプロの殺し屋だ
このままではみんなバレて皆殺しにされる

｢速水さんはそのまま待機！！｣

先生のいつもの声がホールに響いた