君の背中【赤羽業】3 (ページ17)

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私たちはホテルに侵入すると共に第1の壁にぶつかった
目の前のロビーには大量の警備が組み込められている
非常階段まではすぐそこなのに…

するとビッチ先生がお酒を飲みながら

｢何よ普通に通ればいいじゃない｣

と言い出した
この状況で普通に通るって…絶対無理じゃん！
私はビッチ先生を見る

｢だから…普通によ｣

そう言った瞬間
何事もないようにロビーに入っていった
お酒を飲んでいたからか…足取りがフラついている
でもそんな量は飲んでいないはず

するとビッチ先生は頬赤く染めて警備の男の人へ色仕掛けを始めた

｢来週そこでピアノを弾かせて頂く者よ酔い覚ましにピアノの調律をチェックしておきたいの｣

そう言うとピアノの椅子に座り、音を奏で始めた

｢…幻想即興曲｣

曲名通り、まるで幻想を見せるような曲調になっている
でも…ビッチ先生の弾くその曲は今までに聞いたことがないくらい魅惑的に聞こえた
一言で言うと…魅せるピアノという感じ
ビッチ先生こんなことも出来たんだ

ビッチ先生が私たちにハンドサインを送る
20分稼ぐから行きなさいとのことだ
私たちは急いで非常階段の方へ駆けた

非常階段についたあと
みんなビッチ先生のあのピアノに圧巻していた
するとビッチ先生の話題に珍しく烏間先生が口を開いた

｢普段の彼女から甘く見ない事だ優れた殺し屋ほど万に通じる彼女クラスになれば…潜入暗殺に役立つ技能ならなんでも身につけている｣

烏間先生の言葉に改めてビッチ先生はれっきとしたプロの殺し屋なのだと感じさせられる
目が釘付けになるほど美しかったビッチ先生
を思い出す

｢そういえばよくピアノの曲名なんて知ってたねA｣

と聞かれ

｢ちょっとだけピアノかじってたからあの曲も弾いたことある｣

と答えると少し驚いた顔をして今度聞かせてよとニタニタした顔で言われた
別に弾くのはいいが、どうかビッチ先生とは比べないで欲しいと思った