君の背中【赤羽業】3 (ページ36)

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その顔に声に、私の全細胞が拒絶反応を起こす
でもその動揺を見せたらおしまいだ

｢屋上へ…行こうか愛する生徒のために歓迎が用意してあるんだついて来てくれるよなァ？お前らのクラスは…俺の慈悲で生かされているんだから｣

鷹岡先生はぐしゃりとした笑顔をうかべた
憎悪とか狂気とかそんなものを含んだ顔面で

私はあの時の痛みを思い出した
何度も蹴られて…気絶したあの記憶
私は体が氷のように動けなくなる

｢…A｣

カルマが私の右手をきゅっと握る
その手の温もりで私は固まってしまった体が溶けてしまいそうだった

屋上のヘリポート
そこはまるであらかじめ闘うことを予想したようにライトアップされていた

｢気でも違ったか鷹岡防衛省から盗んだ金で殺し屋を雇い生徒たちをウィルスで脅すこの凶行…！！｣

｢おいおい俺は至極まともだぜ！これは地球を救える計画なんだ｣

みんなを危険に晒しといて何が地球を救える計画だ
恐怖に打ち勝った今
私の中でふつふつと怒りが込上げる

｢大人しくその二人をその賞金首に持ってこさせりゃ…俺の計画はスムーズに仕上がったのにな｣

鷹岡先生は計画の内容を話し始めた

｢計画ではな茅野とか言ったっけ女の方そいつを使う予定だった｣

｢部屋のバスタブに対先生用弾がたっぷり入れてあるそこに賞金首を、抱いて入ってもらう｣

｢その上からセメントで生き埋めにする対先生用弾に触れずに元の姿に戻るには生徒ごと爆裂しなきゃ行けない寸法さ｣

鷹岡先生の白い歯がにやりとむき出しにされる
…悪魔だ
カエデを殺すつもりだった…それが何よりも許せない

｢全員で乗り込んできたと気づいた時は一瞬肝を冷やしたがやることは大して変わらない｣

｢許されると思いますか？そんな真似が｣

殺せんせーは青筋を立てて鷹岡先生を責める
それに対し鷹岡先生はこれでも人道的な方だ、お前らが俺にしたことと比べたらなと答えた

｢屈辱の目線と騙し討ちで突きつけられたナイフが頭ん中チラつく度に痒くなって夜も眠れなくてよォ！！！｣

鷹岡先生の皮膚から血が流れる
それは先生の屈辱や憎悪を物語っていた