JONNEY ページ4
俺は5歳の時に子どもの家に来た
オカンに手を引かれて
「いい子にして待っててね」って頭を撫でられて
その時から、家族とは1回も会っていない
後から聞いた話だと、俺の家は借金まみれで夜逃げして、一家離散したらしい
こういう場合、家族と呼べるのか
会おうと思えば会えるのだろうし、探そうと思えば探す方法なんかいくらでもあるのかもしれない
でも俺は探そうと思わないし、俺の家族から連絡が来たことは一度もない
だから...要するに、そういうこと、なのだろう
JO「家族、って、何なんやろ」
JA「血が繋がってたら、家族ちゃう？」
JO「だとしたら、俺は別に家族でいたいとも思わんし、会いたいとも思わん、かな」
JA「...それが、俺の親父のせいだったとしても、か？」
ジャッキーのお父さんのせいで、俺の一家はバラバラになった...
それが真実かどうか確認する方法は、もうない
でも、たとえそれが真実だったとしても、俺の答えは変わらへん
JO「俺にとっての家族は、みんなやから」
血が繋がってなくても、戸籍なんかなくても
俺たちは家族
いや、家族以上の存在だと、俺は思っとるよ
JO「ジャッキーがオトン、マックは...お兄ちゃんかな？んで、アーセナルがいて、トッポがいてガムがいて、一番下はエース？笑」
JA「...」
JO「俺は...オカン？かな笑」
JA「...ええな、家族」
JO「ええやろ」
その時に目に入ったジャッキーの横顔
本当に幸せそうに、嬉しそうに、楽しそうに、微笑んでいた、ジャッキーの顔が印象的で、ずっとそれが頭に残っていた
JA「オカン、これ冷蔵庫にラップしてしまっといてな」
JO「はいはい、分かりましたよ、お父さん笑」
そんなふうにふざけながら楽しく料理を作っていたら、いつの間にか全ての料理ができていた
皿をリビングに運ぶようみんなを怒鳴り散らすジャッキーの後ろ姿を見つめながら、俺は考えていた
何でジャッキーは、あんなこと聞いてきたんだろう、と
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作者名：ゆめ
| 作成日時：2017年4月14日 1時
