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特に行く場所もなく、手頃な物置小屋に入る
「はぁっ...はぁっ...」
ーはよ、こっちこいや...
「...うっ！」
自分の奥底にある暗い感情を見透かされたような気になる
そんなことは、あるはずがない
俺はただ、楽をしたいから、あいつらを助けないだけで
助けようと思えば、その気さえあれば俺だって...
「...はぁっ...」
やめよう
このことを考えるのは
俺は乱れた息を整えて、平静を取り戻せるように心を落ち着ける
「...やろ...ばる...」
「...やっ...う、ちゃ...」
ん？
声が聞こえて、俺は物置小屋を出た
そう言えば、この部屋は、あいつらの部屋と近い
何の気なしに、あいつらの部屋のドアに近づき、耳を澄ます
「...ショウ...」
「タツ、大丈夫やって、ほら、にーらめっこしーましょ、笑うと負けよ...な！スバルも一緒に！」
落ち込んでるタツを、励まそうとリュウが喋りかけているようで
「スーバールー！ほれ！こちょこちょ〜」
「...んんっ！あ、く...！」
「ちょ、スバルめっちゃ笑ってるやん！え？僕のせい？嘘やんー」
「こちょこちょはずるいよ、リュウ...」
「タツも笑わへんかったら、くすぐりの刑やからな！」
「やっ！ちょ、リュウ！あかん、僕ホンマ...ちょ！あははははっ！！！」
...アホらし
俺は、バカみたいに笑ってる３人の声を聞いて、その場を離れた
なんでこんな幸せそうなんに、俺がこいつらのことで悩まなあかんねん、アホやん
どうせ捨てられた子や、仲間がいるだけで嬉しいんとちゃうん
だったら
「助ける必要なんか...ないやろ」
俺は、いつも通りの感情に戻った自分に安堵しつつ、鳴り響いたケータイを取る
「あい」
「...連れてって」
「今日は早いんやな」
「...気絶しよった、つまらん」
俺は、まだ笑い声が響いている部屋を見つめた
「...すまん、俺出とんねん」
「は？」
「気絶しとるんなら、そのまま寝かせとったらええやろ、朝方迎えにいくわ」
「...チッ」
ﾌﾞﾂｯと切れた電話
笑い声こそなくなったものの、楽しそうに喋る声が聞こえてくる
ショウの状態を知らずに遊ぶ３人と
３人の笑い声を聞けずに眠っているショウ
もう少しくらい
休ませてやっても、ええやろ
ショウも、３人も
「ふ...何してんねん、俺」
自分で自分のしたことに笑いながら、俺はまた物置小屋に入って、眠った
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ゆめ(プロフ) - 咲琥*Laさん» こちらこそ、お立ち寄りいただきありがとうございました！何か心に残るものがありましたら幸いです(*´ω｀*) (2018年4月2日 20時) (
レス) id: ee8561c84e (このIDを非表示/違反報告)
咲琥*La(プロフ) - circus showと短編集読ませていただきました。いろんな情景が浮かんできて、どちらの作品も最後には泣いてしまいました。とても、感動しました！ありがとうございました！ (2018年4月2日 18時) (レス) id: 61af4ce70a (このIDを非表示/違反報告)
ゆめ(プロフ) - いちさん» ふあああ…！ありがとうございます！4人を兄弟にしたら面白いなぁ、と思って、詰め込んじゃいました笑読んでいただきありがとうございました！めっちゃ嬉しいです！！ (2017年6月26日 15時) (レス) id: 3097ca73fe (このIDを非表示/違反報告)
いち(プロフ) - 完結おめでとうございます♪ 最後まで ゾクゾクしました…！ 黒さんが 本当は身内なのかな…？ と思って読んでいましたが、まさか4人が兄弟とは！！ このお話 すごく大好きです (*^o^*) (2017年6月26日 10時) (レス) id: e4f0d46998 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめ(プロフ) - 黒糖さん» 悶えますよねっ！橙さんめっちゃ書くのだいすきです！笑ふぁぁぁ...！大ファンとか言われたらもう黒さんみたいにデレデレに照れちゃいますわ笑ありがとうございます！さんふらわー、楽しみにして待ってますね！お互いがんばりましょー！(*´ω｀*) (2017年5月28日 11時) (レス) id: 3097ca73fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆめ
| 作成日時：2017年5月21日 10時
