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ﾋﾟｰﾝﾎﾟｰﾝ
使用人が玄関に行きお客様と話している。
｢----------?｣
｢----------、-----?｣
｢-----------。｣
ｺﾝｺﾝｯ
蒼｢失礼します。先程のお客様が、。｣
赤｢ああ、分かった、行くよ。｣
赤司くんが行ったあと、蒼が駆け寄ってきた。
蒼｢大丈夫ですか？｣
『ん、どうしたの蒼。』
蒼｢泣いてますよ。｣
生暖かいものが頬を伝って、目を押さえても止まらない。
『あぇ...。』
蒼の心配そうな顔なんて初めてみた。
蒼｢どうしたんですか、タンドリーチキン食べてしまったのが行けなかったんですか、、？？｣
あーもう、違う。
『なんか止まんない。蒼、。』
蒼｢タンドリーチキン、そんなに好きだったんですか。｣
ベッドの側でしゃがんで私の手を握る使用人。
『いや違っ...そうじゃなくて...タンドリーチキ...』
蒼｢今度またタンドリーチキン作りましょうか？｣
『違うっ...。』
蒼｢はい。｣
力が籠っていたその手はしっとりと汗ばんでいた。
蒼｢お嬢様に涙とか似合わないですよ。｣
『うぐっ、、ひぅっ、、、。』
『蒼、、っ、、、慰めて、、ん、。』
私が慰めてと言った時と蒼の唇が私の唇と重なった時がほぼ同時だった。
ふわふわして。
くらくらして。
包み込まれた。
『蒼、、ん、、、もっ、と。』
蒼｢お嬢様、これ以上は。｣
そう言って部屋から出ていった蒼。
え、は、恥ずかしい、きっす、。
赤｢どうした、顔が赤いぞ？｣
『あ、赤司くん。』
開いたままのドアを閉めて赤司くんが入ってきた。
赤｢なんだか嫌な匂いがするね、A。｣
『それより、誰が来てたの？』
真っ赤になった顔を隠すように会話を続ける。
赤｢涼太だ、忘れ物をしたみたいで。｣
ガチャとドアが開いて誰かが入ってくる。
黄｢さっきぶりッスね！会いたかったッス！｣
そう言って私の状態を見て息を呑む。
『黄瀬くん。忘れ物ってこれ？おさいふ。』
黄｢それそれ！ありがとう！えっ、熱あるんスか？｣
私の頬を手で包み込む黄瀬くん。
何で周りの異性はこんなにボディタッチが多いのだろうか。
『熱い？』
黄｢うん、かわいい。｣
あれ会話成り立ってないな。
赤｢見つかったんだから帰ったらどうだ？｣
『また会おうねー。』
ほぼ赤司くんに追い出される様に出ていった黄瀬くん。
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作者名：みづぉ | 作成日時：2021年5月3日 21時
