４４.校長室 ページ46
校長室の前に着くと、急に怒鳴り声が聞こえてきてビクッと肩が震えた。
何度かテレビで聞いたことのある声。つまり、いま怒ったのはエンデヴァーで間違いないだろう。
「…爆豪くんがやればいいじゃん。アホ」
この中をノックして入って、用件を伝えることは私に出来るだろうか。
こういう事は爆豪くんの方がお似合いだ。そう思いながらも扉をノックした。
こうなったらヤケクソだ。Aちゃんのためにも頑張ろう。
「失礼します。二年の加藤幸です。轟Aさんから言伝を預かってここに来ました」
ゆっくりと扉をあけて入ると、そこは物が散乱していて校長室だとは思えないほどの惨状である部屋があった。
校長先生は散らばっている用紙を取ろうとしていたのだろう。その格好で私を見上げている。
エンデヴァーは私の方を怒りや驚きを含めた目で見下ろしていた。
「あの…」
「あぁ、すまない。少し驚いてしまって、そこ–––––」
「オイ、お前。Aからの伝言があると言ったな？」
校長先生の話を遮って、私に詰め寄るエンデヴァーに小さく悲鳴を漏らしながらもコクリと頷く。
「言ってみろ」
そんな上から目線の言葉にやはり頷いて、Aちゃんからのメッセージを伝えた。
予想はしていたが、そのメッセージにエンデヴァーは怒りを見せ怒鳴り散らす。
「まだ、こんな学校がいいのか！！？」
その怒声に肩を揺らしたのは校長先生も同じだったようでエンデヴァーはそんな事を気にせず校長先生に近寄って行った。
まるで、ウサギとライオンのよう。
「おい、今すぐAは転校させる」
「……！！ダメですよ！」
とっさに出た言葉に思わず、手で口を隠した。
マズイ。非常にマズイ。あのエンデヴァーに楯突いてしまった。
「…お前が何故、否定する権利がある？」
そうだ。私が首を突っ込んで良い事じゃない。
だけど、本当にそれでいいの？
頭の中を回るのは彼女の悲しそうな笑顔とココに来ようとしていた必死な顔。
…Aちゃんは、転校なんて望んでない。
「じゃあなんで！貴方がAちゃんの意思を否定する権利があるんですか！？」
「親だからに決まってるだろ」
「いいえ、違います。そんなものはAちゃんを縛り付けているだけです！！」
私が。
私しかいないんだ。
「Aちゃんが、保健室で待っています」
エンデヴァーを彼女の元に連れていけるのは。
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おつきみ(プロフ) - ミリイ(灰崎信者)さん» えっと、それはステインさんが主役の小説ということでしょうか？それなら、ちょっと時間がかかるかもしれませんが、挑戦できたらしたいと思います！ (2018年8月18日 12時) (
レス) id: 927d00d57e (このIDを非表示/違反報告)
ミリイ(灰崎信者)(プロフ) - ステイン様の小説も書いて欲しいです (2018年8月18日 12時) (レス) id: 99fc6b4eef (このIDを非表示/違反報告)
おつきみ(プロフ) - 夢雪さん» 確かにそうですね。報告ありがとうございます！直しますね (2018年7月28日 14時) (レス) id: 927d00d57e (このIDを非表示/違反報告)
夢雪 - 兄弟というより兄妹なのでは…? (2018年7月27日 21時) (レス) id: a2e26e90a4 (このIDを非表示/違反報告)
おつきみ(プロフ) - みっちゃんさん» コメントありがとうございます！！続きも楽しみにしてくださるとは、とてもありがたいです！！頑張らせていただきますねp(^_^)q (2018年2月15日 7時) (レス) id: 927d00d57e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おつきみ | 作成日時：2017年12月5日 23時
