４３.いつもの ページ45
例えば、誰も勝てない最恐の
そうなった時、人々はどんな反応を見せるだろうか。
命乞い？逃げる？喚く？否だ。そんな事をする暇さえないというのならば、それは何もできないが正解だろう。
つまりだ。
今目の前で黒い笑みを浮かべている、まるで
愚問である、何も出来ないのだ。
「覚悟は？」
『………』
その笑みを前に何も言えずにただ、立ち尽くす。
確かに、今回の件は私が悪かったと謝ろう。だがしかし、こんなに怒られるのは納得いかない。
「A、いつも言ってるだろ。周りへの警戒を怠るなって」
『…うっ』
確かに落ち度はあった。
だがやはり、私が悪かったのか？と疑問を胸に抱きつつ、さらに。
「もうこれ以上、顔に傷をつけて欲しくないとも言ったはずだ」
理不尽だと嘆いた。
今回の傷は痕にならないらしく、数日すれば治る。もしこれで、痕になるなんて言われたら鬼のごとく焦凍は暴れただろう。
『…これからは気をつける』
どんな言い訳しても勝てる気がしないため、とりあえず、謝罪の言葉。
それに満足したらしい焦凍はいつもの優しい微笑みに戻って私の頭を撫でた。
ちなみにここは保健室なので誰かが来たらと思うと気が気でない。爆豪においては、すでに帰ったため大丈夫だろう。
「次、その女子がお前を傷つけたら容赦しないから安心しろ」
『いや、安心できない』
もし次があったら、本当に犯罪に手を染めそうだから操物さんには改心して戻ってきてほしいものだ。
「まぁでも、女子なんだから、気をつけろ。俺はお前を……いつでも守れるわけじゃねぇからな」
あぁ–––。
自分は大馬鹿ものだ。
出来損ないで。
うつけ者で。
自分勝手で。
嘘つきで。
そんな自分が、焦凍に責任を感じさせるなんてあっていいことだろうか。
何もできない私が、いつまで焦凍に心配をかけさせている？
『焦凍に守られなくても、私は大丈夫だよ』
そんな言葉が不思議と口から漏れた。
静かな保健室がさらに静かになっていくのを感じて、ハッとする。
『あ、ちが…くて。私は…その』
あたふたと弁解しようとした時。
ガラッと保健室の扉が開いて、コウが入って来た。その後ろには父がいて先生の姿もある。
「焦凍、来ていたのか」
「あぁ、事が事だからな。入れてもらった」
焦凍は父を睨んでいた。
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おつきみ(プロフ) - ミリイ(灰崎信者)さん» えっと、それはステインさんが主役の小説ということでしょうか？それなら、ちょっと時間がかかるかもしれませんが、挑戦できたらしたいと思います！ (2018年8月18日 12時) (
レス) id: 927d00d57e (このIDを非表示/違反報告)
ミリイ(灰崎信者)(プロフ) - ステイン様の小説も書いて欲しいです (2018年8月18日 12時) (レス) id: 99fc6b4eef (このIDを非表示/違反報告)
おつきみ(プロフ) - 夢雪さん» 確かにそうですね。報告ありがとうございます！直しますね (2018年7月28日 14時) (レス) id: 927d00d57e (このIDを非表示/違反報告)
夢雪 - 兄弟というより兄妹なのでは…? (2018年7月27日 21時) (レス) id: a2e26e90a4 (このIDを非表示/違反報告)
おつきみ(プロフ) - みっちゃんさん» コメントありがとうございます！！続きも楽しみにしてくださるとは、とてもありがたいです！！頑張らせていただきますねp(^_^)q (2018年2月15日 7時) (レス) id: 927d00d57e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おつきみ | 作成日時：2017年12月5日 23時
