４１.感謝 ページ43
『行かなきゃ』
そう言って、ベッドから立ち上がろうとした時、「アホかテメェは」という聞きなれた声がして動きを止めた。
そこには、保健室の扉を開けて立っている爆豪がいて表情はいつもより怖い。
「頭打ってんだ。素直に寝とけや」
『っ、そんなこと言ってる場合じゃ……』
「Aちゃん、爆豪くんはAちゃんをここまで運んでくれたんだよ。だから、……」
だから、言うことを聞いてあげてほしいって？
確かにそうだ、彼以外、ここまで運んでくれる人なんて私の人間関係から見ていないだろう。
私は筋肉質だし、普通の女子に比べて重いから。
それに、行事の最中じゃ、先生たちもすぐに動けないかもしれない。
『助けてくれたことには感謝する。でも、お父さんを止めないとなにするかわからない』
「っ、本当にテメェはめんどくせぇ。俺はお前をここから出させない。死んどけ」
「ちょ、爆豪くん！Aちゃんは怪我人だよ！？」
手のひらで爆発を起こす爆豪を睨みつけながらも足は動かさない。
爆豪は本気で私を止めにかかっている。
『はぁ…分かった。そのかわり、校長室まで伝言をお願いできる？』
「おいそこのアマ、テメェがいけ」
「はぁ？Aちゃんの頼みなら行くけど！？爆豪くんなんでそんなに上から目線なの！？」
「あ？文句あんのか？」
『威嚇するのやめて。とりあえず、コウ、お願い出来る？』
「…分かった」
渋々ながらも了承したコウは爆豪にべーっと舌を出した。その挑発的な態度に爆豪の眉間にさらにシワがよる。
全く、なんでこうもすぐに喧嘩を売って行くのか。
『とりあえず、メッセージは–––––––』
伝言を言い終えて、今はコウが帰ってくるのを待ちながらベッドに横たわっている。
その横には不機嫌ながらも私を見張る爆豪が座っていた。
『そういえば、球技大会どうなったの？』
時刻は２時すぎ。
時間的に今は決勝トーナメントをやってる頃だろう。コウがここに居たということは私たちのチームは負けているかもしれない。
それでも、爆豪のチームは負けたとは思えない。
「んなの、別の奴に頼んだ」
『え、出なよ』
「テメェが怪我するからだろ」
『関係ないし』
そう返していくうちにみるみる爆豪の機嫌は悪くなっていく。
まぁ、そうだな。
『でも、心配してくれてありがとう』
感謝だけ伝えておこう。
どちらにせよ、爆豪のおかげなのだから。
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おつきみ(プロフ) - ミリイ(灰崎信者)さん» えっと、それはステインさんが主役の小説ということでしょうか？それなら、ちょっと時間がかかるかもしれませんが、挑戦できたらしたいと思います！ (2018年8月18日 12時) (
レス) id: 927d00d57e (このIDを非表示/違反報告)
ミリイ(灰崎信者)(プロフ) - ステイン様の小説も書いて欲しいです (2018年8月18日 12時) (レス) id: 99fc6b4eef (このIDを非表示/違反報告)
おつきみ(プロフ) - 夢雪さん» 確かにそうですね。報告ありがとうございます！直しますね (2018年7月28日 14時) (レス) id: 927d00d57e (このIDを非表示/違反報告)
夢雪 - 兄弟というより兄妹なのでは…? (2018年7月27日 21時) (レス) id: a2e26e90a4 (このIDを非表示/違反報告)
おつきみ(プロフ) - みっちゃんさん» コメントありがとうございます！！続きも楽しみにしてくださるとは、とてもありがたいです！！頑張らせていただきますねp(^_^)q (2018年2月15日 7時) (レス) id: 927d00d57e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おつきみ | 作成日時：2017年12月5日 23時
