３７.楽しむこと ページ39
第２クオーター終了。
２６対１４と点差は１２点。ギリギリのところで持ちこたえてはいるもののこのままでは負ける。
問題はAちゃんだ。
さっきからポイントガードとして機能していない。どこか様子がおかしいのだ。
原因は相手チームの操物 愛音さんだと私は思っているのだが……
「轟さん、バスケ、楽しんでる？」
不意に聞こえた会話に耳を傾けた。
確か、バスケ部の霧香ちゃんだ。彼女はAちゃんの失敗を責めることはなくただ笑顔で話し続ける。
「なにを考えているのかは知らないけれど、これは球技大会で楽しまなきゃ損じゃない？」
『…楽しむ。………うん、そうだね。ごめん』
少しだけ表情が軽くなったAちゃんにホッとしながらも敵チームのベンチを見た。
その中心にいる人物、操物さんはただただ楽しそうに指示を出している。
不思議と拳に力が入る。
「あの、私に操物さんのマークさせてくれないかな？」
『コウが？……分かった。任せるよ』
Aちゃんに何を言ったのかは知らないが、彼女の噂は良くないものばかり。
ロクでもないことを言ったのだろう。
『みんな、迷惑かけたね。ごめん。後半戦、楽しんでいこう』
「「うん！！」」
ビーッと機械音が響き、休憩の知らせを教えた。
あと残り、２クオーター。きっと、Aちゃんはもう大丈夫。
「Aちゃん、勝とうね」
『コウ…、うん、分かった』
少しだけAちゃんの表情が強張る。
それに気づいて、慌てて手を振った。
「あ、べ別に勝てなくてもいいんだけどね！！それでも、勝てたらいいな的なやつで…」
『分かってるよ。ありがとう』
私に向けられた笑顔は今まで見た笑顔の中で一番綺麗で正直、見惚れてしまった。
そんな中で試合は開始されて、私達はディフェンス。
急いで、操物さんをマークして、ボールを持たせないようにボールと彼女の間のコースを塞ぐ。
「ふーん。貴女が私の相手になったのね」
「………」
「いじめられっ子の貴女に何ができるのかなぁ？」
全て無視。
ただ、少しだけ癪に触ったので、彼女に来るパスを手始めにカットして仲間にパスをする。
「とりあえず、コレぐらいはできるかな」
「…っ、生意気な！！」
睨んで来る彼女を無視して、オフェンスに入る。
その時だった。
キュッと音がしてドンッと相手のチームの子が尻餅をつく。
その子の目の前にはAちゃんがいて、ゆったりとしたシュートを放っていた。
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おつきみ(プロフ) - ミリイ(灰崎信者)さん» えっと、それはステインさんが主役の小説ということでしょうか？それなら、ちょっと時間がかかるかもしれませんが、挑戦できたらしたいと思います！ (2018年8月18日 12時) (
レス) id: 927d00d57e (このIDを非表示/違反報告)
ミリイ(灰崎信者)(プロフ) - ステイン様の小説も書いて欲しいです (2018年8月18日 12時) (レス) id: 99fc6b4eef (このIDを非表示/違反報告)
おつきみ(プロフ) - 夢雪さん» 確かにそうですね。報告ありがとうございます！直しますね (2018年7月28日 14時) (レス) id: 927d00d57e (このIDを非表示/違反報告)
夢雪 - 兄弟というより兄妹なのでは…? (2018年7月27日 21時) (レス) id: a2e26e90a4 (このIDを非表示/違反報告)
おつきみ(プロフ) - みっちゃんさん» コメントありがとうございます！！続きも楽しみにしてくださるとは、とてもありがたいです！！頑張らせていただきますねp(^_^)q (2018年2月15日 7時) (レス) id: 927d00d57e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おつきみ | 作成日時：2017年12月5日 23時
