２９.似てない ページ31
朝、教室に入るとすぐに爆豪と目があった。
まだ、早い時間だからかクラスメイトの数は少ない。
『おはよう、爆豪』
そう言えば、爆豪は機嫌を悪くさせて舌打ちをした。
それが、爆豪の挨拶なのかと少しだけイラつきながらも自分の席に座る。
が。
「おい、ツラ貸せや」
爆豪に腕を掴まれ、ずるずると教室の外へと連れていかれてしまう。
朝から、濃い1日になりそうだと溜息をついた。
ついた場所は、人気の少ない突き当たりの廊下でシーンととても静かだった。
「…半分野郎とは兄弟なんか？」
ポツリと爆豪が口を開いた。
『そうだよ。双子で私の兄』
そう言うと、爆豪は顔を歪めてまた口を開く。
「なら、テメェらよっぽど、�犹�てねぇ�瓩鵑世福�
『……ぇ？』
爆豪に言われた言葉が頭の中で繰り返されて、間抜けな声が廊下に響いた。
「まぁ、そういうこともあんだろ。俺が聞きたかったのはそこじゃねぇ。家族と仲直りしたんか？」
らしくない爆豪の言葉に『おかげさまで』と返すと、「そうかよ」と返ってきた。
やっぱり、爆豪は意外といい奴なのかもしれない。
「もう、あそこには来んなよ」
『え、それだけのためにここまで連れてきたの？』
「……悪りぃか！！」
『いや、明日は槍が降るかなーって』
「殺すぞ」
はは、と笑いながらも爆豪から逃げる。
爆豪がここまで気にかけてくれるのは嬉しいが、なんとなく恥ずかしく感じたのだ。
だから、照れ隠しなんだと思う。
『嫌だね』
そう言って、笑った。
◇◇
「ねぇ、轟さん、外で人が待ってたよ」
放課後になって、緑谷が私にそう微笑んだ。
窓越しに外を見てみると、ガヤガヤと校門の方に女子が集まっているのが分かった。
何というか、うん。
最悪だ。
「轟さんの…か、彼氏？」
『いや……双子の兄』
「え！？」
驚いたのか目を見開く緑谷。
そんな彼を見て、今日の爆豪の言葉を思い出した。
�犹�てない��
子供の時はそんな事、思わなかった。
周りの子も６年間一緒にいたから何も感じなかったのだろう。
でも、普通の人から見れば私たちは似てないのかもしれない。
『驚くほど、似てないかな？』
「…うん。ぁ…い、いや、違うんだよ！？」
『怒ったりしないから落ち着いて』
緑谷を落ち着かせた後、帰る準備をして鞄を持った。
正直に言って、あの女子の群れの中に入りたくはないが、これが自分の罰なのだろう。
『我慢するか』
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おつきみ(プロフ) - ミリイ(灰崎信者)さん» えっと、それはステインさんが主役の小説ということでしょうか？それなら、ちょっと時間がかかるかもしれませんが、挑戦できたらしたいと思います！ (2018年8月18日 12時) (
レス) id: 927d00d57e (このIDを非表示/違反報告)
ミリイ(灰崎信者)(プロフ) - ステイン様の小説も書いて欲しいです (2018年8月18日 12時) (レス) id: 99fc6b4eef (このIDを非表示/違反報告)
おつきみ(プロフ) - 夢雪さん» 確かにそうですね。報告ありがとうございます！直しますね (2018年7月28日 14時) (レス) id: 927d00d57e (このIDを非表示/違反報告)
夢雪 - 兄弟というより兄妹なのでは…? (2018年7月27日 21時) (レス) id: a2e26e90a4 (このIDを非表示/違反報告)
おつきみ(プロフ) - みっちゃんさん» コメントありがとうございます！！続きも楽しみにしてくださるとは、とてもありがたいです！！頑張らせていただきますねp(^_^)q (2018年2月15日 7時) (レス) id: 927d00d57e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おつきみ | 作成日時：2017年12月5日 23時
