２７.お互い様 ページ28
焦凍の氷を爆破で砕くと爆豪は一歩、また一歩と焦凍に近づく。
二人して何故か、火花を散らしながらも沈黙は続いていた。
「ハッ、シスコンかよお前」
その沈黙を爆豪が破り、馬鹿にしたような物言いで焦凍を見下す。
「……帰るぞ、A」
そんな爆豪を無視して、私の手を取った焦凍は歩き始めた。
『え……、焦凍！？』
爆豪の方を見ながらも引かれるままに歩く。
焦凍がここまで怒るなんてこと今まであっただろうか。
「…この半分野郎。話聞いとんのか！！！」
無視されたことにワナワナと目を釣り上げて、私の繋がれていない手を引っ張る爆豪。
『ちょ、千切れる』
私を挟んで、まさに綱引き状態。
二人して何をムキになっているのかは知らないが、もう夜は遅いのだから静かにしてほしい。
「放せ。爆豪だったか？俺らに関わるな」
「はぁ？んなこと言われて、ハイ、ソーデスカって言うわけねぇだろ」
『ちょ、喧嘩は』
「テメェは黙ってろ」
「A、黙ってろ」
『……はい』
なんでこんなことになってしまったんだ。
遠く空を見つめて、ため息をつく。そもそも、焦凍がそんなに怒る理由がわからないし、爆豪も爆豪だ。
「俺はAの兄だ。連れて帰るのは当然だろ？」
「だァから、俺が送ってやってんだ。テメェは先に帰ってろ」
「それこそ、意味がわからねぇだろ」
「あぁ？帰るのが気まずいって言ってたのはコイツだ。コイツの気持ちわかって言ってんのかテメェは」
『ちょちょ、待って。どうした二人とも。おかしいよ？』
多分、負けず嫌いなところがでて、こんなことになっているのだろうが。
こじらせ過ぎじゃなかろうか。
二人とも、素直に状況判断もできないなんて、いつもならあり得ない。
「……はぁ…、クソ女、明日しばく」
『へ？』
急に言われた、明日の死亡宣告に戸惑う。
文句を言う前に、去っていった爆豪に呆気にとられながらもホッと一安心した。
流石爆豪、といったところだろう。
プライドの塊みたいな奴だが、引き際はちゃんと分かってるみたいだ。
『まったく、らしくないなぁ。焦凍も、公共での個性使用は禁止だよ』
「……分かってる。悪い」
『いや、いいよ。そのかわり、爆豪に次会ったら謝るんだよ？』
「あぁ」
とりあえず、人頓着終わったことに苦笑して、帰ろうかと歩き出した。
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おつきみ(プロフ) - ミリイ(灰崎信者)さん» えっと、それはステインさんが主役の小説ということでしょうか？それなら、ちょっと時間がかかるかもしれませんが、挑戦できたらしたいと思います！ (2018年8月18日 12時) (
レス) id: 927d00d57e (このIDを非表示/違反報告)
ミリイ(灰崎信者)(プロフ) - ステイン様の小説も書いて欲しいです (2018年8月18日 12時) (レス) id: 99fc6b4eef (このIDを非表示/違反報告)
おつきみ(プロフ) - 夢雪さん» 確かにそうですね。報告ありがとうございます！直しますね (2018年7月28日 14時) (レス) id: 927d00d57e (このIDを非表示/違反報告)
夢雪 - 兄弟というより兄妹なのでは…? (2018年7月27日 21時) (レス) id: a2e26e90a4 (このIDを非表示/違反報告)
おつきみ(プロフ) - みっちゃんさん» コメントありがとうございます！！続きも楽しみにしてくださるとは、とてもありがたいです！！頑張らせていただきますねp(^_^)q (2018年2月15日 7時) (レス) id: 927d00d57e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おつきみ | 作成日時：2017年12月5日 23時
