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「…おらんやん。皆さん、コネシマくんは黒ですよ。花宮さんも気をつけてな?」
「あ、はい。ロボロさんも…!…あ…」
隠れてただけなのに…。
画面がほんのり赤く染まってデス画面に切り替わる。
どうやら、コネシマさんに見事に抜かれてしまったらしい。
「え、ちょっと待って?今、花宮さん、死んだ??」
「え、トントン、やっぱりそうだよね?」
トントンさんとロボロさんの声。
死んでしまったので声は届かないが、「死んじゃった」と小さく呟く。
「おい、シッマ。それはあかんやろ…」
「いや、俺やないって!」
大先生の責める言葉に、必死に嘘をつくコネシマさん。
そんな会話を聞きながら、慰めるように頭を撫でてくるゾムくんを見上げる。
「あとでコネシマ、締め上げとくから許してな?」
「え?…確かに残念だけど…ゲームだから大丈夫だよ…?」
そう言って微笑めば、ゾムくんは何やら深くため息をつき「Aは優しすぎる…」と、苦笑する。
これくらい、普通だけど…。
「村人が勝てば良いんだよ。ほら、応援しなきゃ!」と、モニタに視線を移せば、パブリックエネミーになったコネシマさんを討伐することになっており、矢が飛び交う。
「A」
「ん?」
ゾムくんに呼ばれて、顔を上げる。
そうすれば奪われる唇に、思わず、顔に熱が集中した。
「な、な…」
「照れとる…?可愛い」
これだから、ゾムくんはっ!
甘く囁くように言うゾムくんに、心臓がうるさい。
そして、もう一度、優しく口付けをしたゾムくんは、ゆっくりと目を細めて「ええ?」と聞く。
もちろん、ダメである。
「急に、スイッチ、入れないで…!だめ、です」
「え〜…ええやん。暇やし…」
「暇じゃないから、だめ!」
「ふ〜ん。Aは、他の奴ら、応援せなあかんもんな?」
「そ、そうだよ…?」
言い方にトゲが…。
ゾムくんの訳ありげな言葉に、困惑しながらも、ゾムくんから視線を外そうとすれば、グイッと頰を掴まれて無理矢理にキスされる。
「んっ…。ゾ、む…く…」
「俺の方、みて…?」
甘く、熱く。
触れるだけのキスだったものは、どんどん過激さを増して、深くなっていく。
唾液が絡み合って、吐息と水音が妙に気持ちを高揚させていく。
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月見(プロフ) - ゆうなさん» 感想ありがとうございます!!文才が足りないところも多々ありますが、頑張ります!(笑) (2021年2月22日 20時) (レス) id: 3ca37bb3dd (このIDを非表示/違反報告)
ゆうな(プロフ) - 続編…!!!!!はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ、、、ゾムがイケメンだ、イケメンだぁぁぁぁぁっっ!!!そして夢主も可愛いっっっ!!ぁぁぁぁぁぁあぁあ、話が面白すぎる!そしてめっちゃ癒されます…てかもうにやけ顔が収まらんww これからも頑張ってください!!! (2021年2月18日 4時) (レス) id: 53cc08d6c4 (このIDを非表示/違反報告)
月見(プロフ) - RURUさん» 続編の方にも、感想ありがとうございます!続編も頑張りますね! (2021年1月23日 16時) (レス) id: 1f912309a9 (このIDを非表示/違反報告)
RURU - すき焼き…(訳:続編も最高です) (2021年1月14日 16時) (レス) id: 4226f6833e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月見 | 作成日時:2021年1月13日 23時