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ゾムくんの家に逃げ込むことに成功した私は、すぐさま、テレビをつけた。
静かな部屋にいると、色々と考えてしまいそうで、出来るだけ音量も大きくする。
「……わー、美味しそう」
丁度、料理番組がしており、美味しそうな映像が流れていく。
それだけでも、幸せな気分になれたはずなのに、今日はやはり、気分が重い。
「ゾムくんの…ばーか…」
早く、帰ってきて。
さっきのは間違いなのだと、私を安心させて欲しい。
そんな願いとともに、ソファーで体育座りをして蹲る。
「…バカ、アホ……工 ロ小僧…」
「待って、悪口しかないやん」
上から降ってきた、いつもの聞き慣れた声。
見上げれば、「どしたん？」と優しい笑顔とともに、温かく大きな手が頭を撫でる。
「……なんでもない」
「あ、分かった！…俺が、家におらんかったから怒っとるん？」
そんなことで怒ったりしない。けど、素直に言うことはできない。
何も反応することなく、近くにあったクッションを手に持って、顔を埋めた。
どうすればいいのかわからない。まさにそんな感じで、テレビの音だけが部屋に響く。
「A…」
「………」
「あ、あのな。家におらんかったのは…昔の遊び相手が急に来て…外で話しててん。…誘ったの、俺やのに…ごめんな？」
「………」
嘘は言っていない。
そこに少しだけ安心するが、やはり不安は拭えない。
もしかしたら、捨てられるのではないか。そんなマイナスの感情に、ゾムくんと会話をすることが出来ない。
「A、お願い、許して…？」
グイッと力任せに腕を引っ張られて、思わず、「痛っ」と声が出る。
そうすれば、すぐに腕を離されて。
「ごめん。けど……Aの顔みたかってん。…ずっと、その調子じゃ…よぅ、わからんし…」
と、申し訳なさそうなゾムくんの声と少しだけ苛立ちを込めたゾムくんの声。
分からない…かぁ。
話し合うために、ここに来たんだから。
頑張らないと。
ゾムくんの言葉に、少しだけ勇気が出て、ゆっくりと顔を上げる。
「…あ、あのね…。ゾムくん…私の、こと…好き…？」
ギュッとクッションを強く抱きしめて、ソワソワする身体を落ち着かせる。
心臓がドキドキと煩いくらいなって、少しの間が、現実を物語っているように感じて、涙が視界を歪ませた。
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月見(プロフ) - ゆうなさん» 感想ありがとうございます！！文才が足りないところも多々ありますが、頑張ります！（笑） (2021年2月22日 20時) (
レス) id: 3ca37bb3dd (このIDを非表示/違反報告)
ゆうな(プロフ) - 続編…！！！！！はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ、、、ゾムがイケメンだ、イケメンだぁぁぁぁぁっっ！！！そして夢主も可愛いっっっ！！ぁぁぁぁぁぁあぁあ、話が面白すぎる！そしてめっちゃ癒されます…てかもうにやけ顔が収まらんww これからも頑張ってください！！！ (2021年2月18日 4時) (レス) id: 53cc08d6c4 (このIDを非表示/違反報告)
月見(プロフ) - RURUさん» 続編の方にも、感想ありがとうございます！続編も頑張りますね！ (2021年1月23日 16時) (レス) id: 1f912309a9 (このIDを非表示/違反報告)
RURU - すき焼き…(訳:続編も最高です) (2021年1月14日 16時) (レス) id: 4226f6833e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月見 | 作成日時：2021年1月13日 23時
