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em side
「エミさん！この本、どこに置きます？」
ヒョコッと本棚の脇から顔を覗かせるチーノくん。手には危ない本達を抱えており、その顔はニヤニヤと楽しそう。
「…そんな本、どこで拾ってきたんですか…」
ため息混じりにそう言えば、チーノくんはその本達を私の目の前にドサっと置く。
可愛い女の子達が映るソレは、学校にあって良いものではなく、目のやり場に困る。
「決まっとるやん。大先生」
「はぁ、またあの人は！…それに、チーノくんも、そういうものは持ってこないでくれます？」
「えー？そもそも、図書館なんて誰も来おへんし…こういう本があれば、大繁盛するかもやろ？」
「大繁盛して欲しいわけではないですから」
目の前に積まれた本達を紐で括って、あとで捨てるべく、カウンターの下に仕舞い込む。
チーノくんは、納得いかないのか口を尖らせて、不満を垂らしているが、図書館は神聖な場所だということを分かって欲しい。
「いい案だと思ったんやけどなぁ」
「もっと別の方法でお願いします」
そう言って、チーノくんに一冊の本を渡してニコッと笑えば、ため息混じりに笑顔が返ってくる。
「一番端の棚です」
「ハーイ」
本を持って、端の棚の方に消えていくチーノくん。その背中を見送って、また本の整理を再開する。
そんな中、またチーノくんが、ニヤニヤした顔で私の名前を呼んだ。
「もう、今度は何です？」
「いーから、いーから。こっち、来てよエミさん」
言われた通り、仕方なくチーノくんのいる方へと向かう。
彼は窓から外を眺めていた様で、窓際で手を仔招いて、下を見る様に促した。
首を傾げながらも、窓から頭を出して、下を見てみる。
「あ…」
「朝から、お熱いのみてもーたな、エミさん」
視界に毒。
今回のは、すごく甘い毒だった。そう思いながらも、赤くなってしまった顔を頑張って、冷やす。
「あ゛ー！ゾムさん、羨ま！！俺も誰でもいいからキスしたい！」
「…誰でもはダメですよ」
「そうは言うけど、エミさんもそう思うやろ？」
キス…キスかぁ。
さっきの光景をまた思い出して、顔に熱が集中するのがわかる。
そんな私を見て、チーノくんは面白そうに笑い、そして優しく言う。
「…あのカップル、俺…好きなんですよねー」
そんな言葉に、小さく頷いて。
「…彼女は良い方ですから。ゾムさんも信頼できるのでしょうね」
チーノくんと笑い合った。
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月見(プロフ) - RURUさん» 感想ありがとうございます！もっと、二人の仲を上手く書けるように頑張りますね！（笑） (2021年1月23日 16時) (
レス) id: 1f912309a9 (このIDを非表示/違反報告)
RURU - 尊い…(尊死)好k(昇天) (2021年1月14日 16時) (レス) id: 4226f6833e (このIDを非表示/違反報告)
月見(プロフ) - あんこおさん» 感想ありがとうございます！続編も頑張ります！（笑）rdさん了解しました。私も考えていたので、絶対書きます！（笑） (2021年1月14日 0時) (レス) id: 1f912309a9 (このIDを非表示/違反報告)
月見(プロフ) - みかん_(:3」z)_さん» いえいえ！そんなことないです（笑） (2021年1月14日 0時) (レス) id: 1f912309a9 (このIDを非表示/違反報告)
あんこお - もう夢主もZさんも可愛すぎてこっちが昇天します。続編頑張って下さい！！あと、ついでに青いrdさんと絡ませてくれると嬉しいです() (2021年1月11日 19時) (レス) id: 922d9dcc2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月見 | 作成日時：2020年12月27日 17時
