検索窓
今日:3 hit、昨日:10 hit、合計:181,054 hit

ページ23

木から飛び降りたゾムくんに、ぎゅぅと抱きつけば、「どういたしまして」と返ってきて、腰に腕を回される。
ゾムくんとくっついているところから、段々と暖かくなってきて、少しだけむず痒い。


「よし、じゃぁ、俺の御神籤はAが結んでぇや」


寒さで赤くなった鼻と耳がよく見える。
ゾムくんは殆どゼロ距離の位置で、ニコッと笑って、私の手にゾムくんの御神籤を握らせた。


「う、ん。分かった」


一旦、ゾムくんから離れると、また寒い空気が体を包み込んで、身体が冷えてくる。
だが、そんなことを気にもせず、ロープに近づいた。
ゾムくんの御神籤を長細く折って、このロープに括り付ければ、私の仕事はおしまいである。
視線を御神籤に落として。ふと、書かれた文字に目が行った。プリントされたものではなく、明らかに書かれた跡。

もしかして。

中身を開けば、狃于颪い竜_颪△雖瓩肇廛螢鵐箸気譴討△詢愛の欄の横に狒播┐平佑鮓つけました瓩判颪れてある。


「…っ。ほんと、困ったなぁ」


今なら、なんでもできる気がした。
嬉しくて。それ以上に幸せで。感極まって、泣きそうになりながらも、震える手でゾムくんの御神籤をロープに結ぶ。


「……ゾムくん、終わったよ」


「ん、ごくろーさん」


「うん。…あとね、ゾムくん。好きだよ。私も、素敵な人に会えて良かった」


ゾムくんの目を見て、ゾムくんの手を優しく握って、ふにゃっと笑って言う。
ゾムくんは一度、戸惑っていたが、何のことか理解したのか、目を見開いて、その後で頰を赤く染めた。


「…見たんやな」


「うん、ごめんね。でも、嬉しかったから」


「……はぁぁ。ええよ、別に。ちょっと、内容が気に入らんかっただけやし。俺にはもう、新しい出会いとか必要ないからな」


照れながらも、そう言うゾムくんに、私まで恥ずかしくなってきて。
それでも、ゾムくんから視線を逸らす事はできない。


「……せやから…今年も、よろしくな?A……?」


最後まで伝えてくれたゾムくんの頰に、かるくキスを落として、ゾムくんの顔を見る。
思わずの出来事に、目をパチクリさせるゾムくん。


「……こんな私ですが、是非」


照れながらも笑ってそう返せば、ゾムくんは盛大なため息をついて。


「…可愛すぎて、困る」


と、私の唇にキスをした。

エピソード5→←↓



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (114 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
372人がお気に入り
設定タグ:d! , wrwrd , zm
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

月見(プロフ) - RURUさん» 感想ありがとうございます!もっと、二人の仲を上手く書けるように頑張りますね!(笑) (2021年1月23日 16時) (レス) id: 1f912309a9 (このIDを非表示/違反報告)
RURU - 尊い…(尊死)好k(昇天) (2021年1月14日 16時) (レス) id: 4226f6833e (このIDを非表示/違反報告)
月見(プロフ) - あんこおさん» 感想ありがとうございます!続編も頑張ります!(笑)rdさん了解しました。私も考えていたので、絶対書きます!(笑) (2021年1月14日 0時) (レス) id: 1f912309a9 (このIDを非表示/違反報告)
月見(プロフ) - みかん_(:3」z)_さん» いえいえ!そんなことないです(笑) (2021年1月14日 0時) (レス) id: 1f912309a9 (このIDを非表示/違反報告)
あんこお - もう夢主もZさんも可愛すぎてこっちが昇天します。続編頑張って下さい!!あと、ついでに青いrdさんと絡ませてくれると嬉しいです() (2021年1月11日 19時) (レス) id: 922d9dcc2b (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:月見 | 作成日時:2020年12月27日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。