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木から飛び降りたゾムくんに、ぎゅぅと抱きつけば、「どういたしまして」と返ってきて、腰に腕を回される。
ゾムくんとくっついているところから、段々と暖かくなってきて、少しだけむず痒い。
「よし、じゃぁ、俺の御神籤はAが結んでぇや」
寒さで赤くなった鼻と耳がよく見える。
ゾムくんは殆どゼロ距離の位置で、ニコッと笑って、私の手にゾムくんの御神籤を握らせた。
「う、ん。分かった」
一旦、ゾムくんから離れると、また寒い空気が体を包み込んで、身体が冷えてくる。
だが、そんなことを気にもせず、ロープに近づいた。
ゾムくんの御神籤を長細く折って、このロープに括り付ければ、私の仕事はおしまいである。
視線を御神籤に落として。ふと、書かれた文字に目が行った。プリントされたものではなく、明らかに書かれた跡。
もしかして。
中身を開けば、狃于颪い竜_颪△雖瓩肇廛螢鵐箸気譴討△詢愛の欄の横に狒播┐平佑鮓つけました瓩判颪れてある。
「…っ。ほんと、困ったなぁ」
今なら、なんでもできる気がした。
嬉しくて。それ以上に幸せで。感極まって、泣きそうになりながらも、震える手でゾムくんの御神籤をロープに結ぶ。
「……ゾムくん、終わったよ」
「ん、ごくろーさん」
「うん。…あとね、ゾムくん。好きだよ。私も、素敵な人に会えて良かった」
ゾムくんの目を見て、ゾムくんの手を優しく握って、ふにゃっと笑って言う。
ゾムくんは一度、戸惑っていたが、何のことか理解したのか、目を見開いて、その後で頰を赤く染めた。
「…見たんやな」
「うん、ごめんね。でも、嬉しかったから」
「……はぁぁ。ええよ、別に。ちょっと、内容が気に入らんかっただけやし。俺にはもう、新しい出会いとか必要ないからな」
照れながらも、そう言うゾムくんに、私まで恥ずかしくなってきて。
それでも、ゾムくんから視線を逸らす事はできない。
「……せやから…今年も、よろしくな?A……?」
最後まで伝えてくれたゾムくんの頰に、かるくキスを落として、ゾムくんの顔を見る。
思わずの出来事に、目をパチクリさせるゾムくん。
「……こんな私ですが、是非」
照れながらも笑ってそう返せば、ゾムくんは盛大なため息をついて。
「…可愛すぎて、困る」
と、私の唇にキスをした。
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月見(プロフ) - RURUさん» 感想ありがとうございます!もっと、二人の仲を上手く書けるように頑張りますね!(笑) (2021年1月23日 16時) (レス) id: 1f912309a9 (このIDを非表示/違反報告)
RURU - 尊い…(尊死)好k(昇天) (2021年1月14日 16時) (レス) id: 4226f6833e (このIDを非表示/違反報告)
月見(プロフ) - あんこおさん» 感想ありがとうございます!続編も頑張ります!(笑)rdさん了解しました。私も考えていたので、絶対書きます!(笑) (2021年1月14日 0時) (レス) id: 1f912309a9 (このIDを非表示/違反報告)
月見(プロフ) - みかん_(:3」z)_さん» いえいえ!そんなことないです(笑) (2021年1月14日 0時) (レス) id: 1f912309a9 (このIDを非表示/違反報告)
あんこお - もう夢主もZさんも可愛すぎてこっちが昇天します。続編頑張って下さい!!あと、ついでに青いrdさんと絡ませてくれると嬉しいです() (2021年1月11日 19時) (レス) id: 922d9dcc2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月見 | 作成日時:2020年12月27日 17時