エピソード4 ページ18
チャイムが鳴る。
珍しく、早く終わった学校に、教室中が騒がしくなった。
遊びにいこう。などの会話が飛び交う中で、一人、帰る準備を始めて、席を立つ。
帰ろうと、珍しく教室にいたゾムくんに声をかけようとして、足を止めた。
「ねぇ、ゾムくん。今日、大人数で集まって、遊ぶんだけど…来ない？？」
私よりも女の子らしい甘い声。
オシャレに気を遣っているのであろう、整えられた身だしなみに、可愛い仕草。
男の子は、みんなこういう女の子が好きに違いない。
…彼女だからって、一緒にいないといけない訳じゃないよね…。
少しだけ、チクリと痛んだ胸に。
クルリとゾムくんの方に向いていた身体を回転させて、教室の扉に向かうこととする。
「どこ行くん？」
「…っ！？」
「んふふ、めっちゃ、驚くやん」
気づけば、横にゾムくんが立っていて、私の顔を覗き込んでいた。
これは、運動神経がいいという理由で片付く速さなのだろうか。
いくらなんでも、速すぎじゃ…。というより、声かけられてたじゃん。なんて、色々言いたいことが巡って、パニックから抜け出せない。
「いや、え？？」
「ほーら、突っ立ってないで、行こーや！」
「え？？？」
手を握られて、引っ張ってくるゾムくんに掛ける言葉はなく、仕方なく従う。
背後からは、ゾムくんを呼ぶ声が聞こえてきて、何となく申し訳なくなった。
チラッと後ろを振り向いてみれば、普段、向けられるようになった鋭い視線が刺さる。
あーぁ、また…嫌われちゃった。
「なぁ、A。…いつもんとこ、行こ？」
嫌われるのは普通に怖いし、かといって、ゾムくんと別れるとか、そういうことはしたくない。
なんとも言えない微妙な気持ちで顔を下に向ければ、ゾムくんの声が耳に届いた。
顔を上げれば、哀しそうに…でも、機嫌が悪そうな表情が目に映る。
「…ゾ、ムくん？」
「……」
わ、無言…。
ゾムくんが私の声に言葉に返事をしなかったのは、今回で三回目。
一回目は、私に対して罪悪感を持っていたときに。二回目は、ゾムくんがヤキモチをしたときのこと。
今回は、どれでもなさそうだと、頭の中を整理して、ゾムくんに付いて行く。
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月見(プロフ) - RURUさん» 感想ありがとうございます！もっと、二人の仲を上手く書けるように頑張りますね！（笑） (2021年1月23日 16時) (
レス) id: 1f912309a9 (このIDを非表示/違反報告)
RURU - 尊い…(尊死)好k(昇天) (2021年1月14日 16時) (レス) id: 4226f6833e (このIDを非表示/違反報告)
月見(プロフ) - あんこおさん» 感想ありがとうございます！続編も頑張ります！（笑）rdさん了解しました。私も考えていたので、絶対書きます！（笑） (2021年1月14日 0時) (レス) id: 1f912309a9 (このIDを非表示/違反報告)
月見(プロフ) - みかん_(:3」z)_さん» いえいえ！そんなことないです（笑） (2021年1月14日 0時) (レス) id: 1f912309a9 (このIDを非表示/違反報告)
あんこお - もう夢主もZさんも可愛すぎてこっちが昇天します。続編頑張って下さい！！あと、ついでに青いrdさんと絡ませてくれると嬉しいです() (2021年1月11日 19時) (レス) id: 922d9dcc2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月見 | 作成日時：2020年12月27日 17時
