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エピソード3 pink注意 ページ16

お家デート。
ゾムくんの家に招待されたが、放置されて数時間。そして。


「なんか、作って」


唐突に言われた言葉に、顔を上げた今日この頃。ソファーに座って、テレビを楽しんでいた私に、ゾムくんはもう一度、口を開く。


「お腹すいた」


まるで、子供が駄々をこねている様。
なんか、可愛いな。なんて思いながら、くすりと笑って。


「私は、ゾムくんのお母さんじゃないですよ〜」


と返せば、立っていたゾムくんは、私の隣に座って、私の背中に腕を回す。
ぎゅっと効果音がつきそうなほど、強く、でも優しく抱きしめたゾムくんは、私の耳元で囁いた。


「ちゃんと、彼女さんやろ?」


心頭滅却、火もまた涼し。はい、耐えた。

ここで、照れたら彼の思う壺。と、グッとゾムくんの肩を押して、「はいはい」と返事を返す。


「…ほーん。…A、慣れたんか?」


不服そうな表情で、そう聞くゾムくんに、そんな筈ないという言葉を飲み込んで、ニコッとだけ笑った。
正直、一生、慣れない自信しかない。


「実験してみよっか?」


「え…」


本当に、ゾムくんの行動は読めないと思う。
まさかの展開に、頭の整理は追いつかないが、嫌な予感だけは読み取れる。
現に、逃がさないとでも言いたげに、ゾムくんは私の腰を固定し、離さない。


「…目、開けといてな?」


「う、ん…」


この空気で否定することなんて出来ず、小さく頷く。そうすれば、ゾムくんは優しく微笑んで「ええ子やな」と顔を近づけた。
至近距離で、ゾムくんの顔がドアップに映る。
ちゅっ、と軽く触れるだけのキスを落としたゾムくんはニヤッと笑った気がした。
角度を変えながら、啄むように、何度も何度も唇を奪われる。
心臓はバクバクで、顔も赤く染まっているはずの私は、思わず、目を閉じた。

無理、耐えられない。

そんな中で、頭上あたりから、ため息と弾んだ声が、耳に届く。


「顔、真っ赤やん」


目を開けて、ゾムくんの方を見れば、余裕そうに笑って、私の頰を両手で包む。
少しだけ冷たいゾムくんの体温に、熱帯びていた頬が冷やされる。


「…は、…もっと、俺のこと、見てぇや?」


あ、無理だ。
呑まれる。

明らかにゾムくんのペースに乗せられていると自覚した瞬間に、またキスされた。
先程のとは違って、長く、味わう様なそんなキス。

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月見(プロフ) - RURUさん» 感想ありがとうございます!もっと、二人の仲を上手く書けるように頑張りますね!(笑) (2021年1月23日 16時) (レス) id: 1f912309a9 (このIDを非表示/違反報告)
RURU - 尊い…(尊死)好k(昇天) (2021年1月14日 16時) (レス) id: 4226f6833e (このIDを非表示/違反報告)
月見(プロフ) - あんこおさん» 感想ありがとうございます!続編も頑張ります!(笑)rdさん了解しました。私も考えていたので、絶対書きます!(笑) (2021年1月14日 0時) (レス) id: 1f912309a9 (このIDを非表示/違反報告)
月見(プロフ) - みかん_(:3」z)_さん» いえいえ!そんなことないです(笑) (2021年1月14日 0時) (レス) id: 1f912309a9 (このIDを非表示/違反報告)
あんこお - もう夢主もZさんも可愛すぎてこっちが昇天します。続編頑張って下さい!!あと、ついでに青いrdさんと絡ませてくれると嬉しいです() (2021年1月11日 19時) (レス) id: 922d9dcc2b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:月見 | 作成日時:2020年12月27日 17時

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