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しばらく、彼の寝顔を眺めて、お昼休みが減っていることに気付いた。
もうそろそろ起こさないと、お昼ご飯を食べ損ねてしまう。
「ゾムくん。おきて。お昼だよ」
ゆさゆさと身体を揺らしながら、そう声を掛けると、パチっと目を開けるゾムくん。
眠たそうに目を擦って、欠伸をしながらも上半身を起こす。そして、私を見るなり、ニヤッと笑って頬にキス。
「んふふ、おはよ。目覚め、さいこーやわ」
バッと、ゾムくんから離れて、思わず頬を手で隠した。
ジワジワと顔が熱帯びてくるのが分かって、妖艶に微笑むゾムくんに思わず、顔を背ける。
「ズルい…」
「えー？心外やなぁ。俺の寝顔、みとったやろ？」
「な、起きて…！？」
「その反応は、図星やな」
「むっ…」
完全にからかわれた！
可笑しそうに笑うゾムくんに、少しだけ不機嫌そうな顔をして、お弁当箱を広げ始める。
もう、知らない。
お弁当、あげないんだから。
そんなことを思いつつ、一人黙々と準備をすれば、流石にゾムくんは笑うのをやめて、私の顔を覗き込む。
「あの〜僕のお弁当は？」
「ないです」
「え？」
「ないです」
そう言えば、ゾムくんはこの世の終わりの様な絶望をした顔をするので、可笑しくなって、小さく笑みが溢れた。
お弁当ぐらいで大袈裟だろう。
「そんな顔しないで？ちゃんとあげるから」
思わず、ゾムくんにお弁当を渡してしまい。本当にゾムくんに対して弱いなぁ、なんて思う。それに、すぐに嬉しそうに喜び始めるゾムくんは、きっと確信犯に違いない。
「わ！ハンバーグやん！」
「うん。昨日の残りで申し訳ないけど…」
「？いや、全く問題ないで？むしろ、お弁当、作ってきてくれてるし、ありがとう」
きっと、その言葉はゾムくんの本心で、思いもよらないところで、感謝を述べられて、胸がきゅぅと苦しくなった。
そんな私の心情を知らないゾムくんは、お弁当に夢中で、「今日も美味しそー」なんてボヤいている。
「ん？食べんの？」
「食べるよ？」
何も言わない私を変だと思ったのか、声をかけてきたゾムくんに、笑顔を作る。
そうだ。とりあえず、ご飯食べないと。
二人揃って「いただきます」と手を合わせた後、すぐにお弁当を食べ始めた。
ゾムくんも私もかなり、限界だったらしい。お腹を鳴らさなかったことを褒めて欲しいくらいだ。
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月見(プロフ) - RURUさん» 感想ありがとうございます！もっと、二人の仲を上手く書けるように頑張りますね！（笑） (2021年1月23日 16時) (
レス) id: 1f912309a9 (このIDを非表示/違反報告)
RURU - 尊い…(尊死)好k(昇天) (2021年1月14日 16時) (レス) id: 4226f6833e (このIDを非表示/違反報告)
月見(プロフ) - あんこおさん» 感想ありがとうございます！続編も頑張ります！（笑）rdさん了解しました。私も考えていたので、絶対書きます！（笑） (2021年1月14日 0時) (レス) id: 1f912309a9 (このIDを非表示/違反報告)
月見(プロフ) - みかん_(:3」z)_さん» いえいえ！そんなことないです（笑） (2021年1月14日 0時) (レス) id: 1f912309a9 (このIDを非表示/違反報告)
あんこお - もう夢主もZさんも可愛すぎてこっちが昇天します。続編頑張って下さい！！あと、ついでに青いrdさんと絡ませてくれると嬉しいです() (2021年1月11日 19時) (レス) id: 922d9dcc2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月見 | 作成日時：2020年12月27日 17時
