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「今私の中にいるのも間違いなくグリムジョーなんだけど、半分以上能力(ちから)が制限されてる。

一度でも抜けば戻ってくるんだけど、いかんせんどこにあるか判らない」



「で、俺たちには探す手伝いをして欲しいと」



「うん」






俺の当面の課題はグリムジョーの具現化。

交流会までの2ヶ月でどうにかしたい。だからあの刀からグリムジョーの力を引っ張り出してくる必要がある。



それに、力が戻るっつーことは呪力も多くなるし、必然的に俺にもメリットしかない。

こんなん取り戻すしかないだろ。






「先生は?」



「僕は付き添い。一色家が何してくるか分からないからね。もしかしたら恵たち殺されちゃうかも」



「こっ、!?」



「大丈夫、だから僕がついてきたんでしょ?御三家の子息がいるとなれば安易に手は出してこないはずだからさ」



「いや、分かりません。この間のあの給仕の態度見たでしょう?五条さんにだって何してくるか…」



「んー、その辺は助けて次期当主」



「適当かっ!」






釘崎のツッコミがすごい。


でも今言ったことは本当だ。呪術師を出している家ではないが故の五条さんに対するあの態度も納得できる。

が、何か上層部が絡んでいるとなれば話が違ってくる。呪術界はなんとしても五条さんを手放したくないようだし。だから多少の我儘は通る。



何だ…

何が目的だ…






「まぁー、なるようになるよ」



「五条さん頼みますよ、マジで」



「まっかせなさーい!」



「うわ、不信度振り切ってるわね」



「ああ」



「恵も野薔薇もひどいな!?」






あはは、と笑いながらこの後のことを考える。



あとどのくらいで着くのだろうか。


俺にあいつらを言い包めるだけの力はあるのか?

今まで言われたことをただこなしてきただけの俺に。

給仕相手でもあのザマだった俺に。


当主を相手にできるだろうか。

言われるがままに生きてくるしか道がなかった俺に。






「言ったでしょ?大丈夫だよ」






ぽす、と頭に五条さんの手が乗り、上から言葉が降ってくる。

ははっ、伊達に最強を名乗ってないな。だって、こんなにも頼もしい。






「話くらい聞いてあげるわよ、仲間なんだし」



「お前は涼しい顔していつも大事なことを隠してるからな。ちゃんと言ってくれ」



「すぐに背負ってるもの分けるより、僕たちに寄り掛かるくらいから始めた方がハードル低めでしょ?」






そう言って3人は笑った。

着いた、奈良→←新幹線



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夜桜(プロフ) - 面白いです。頑張ってください グリムジョーが、カッコイイです。 (2021年2月20日 17時) (レス) id: 61068c4ac1 (このIDを非表示/違反報告)
むーちゃん(プロフ) - 続編おめでとうございます!凄くいい展開で楽しみです!更新頑張ってください!! (2021年1月16日 10時) (レス) id: 61a580f902 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2021年1月15日 16時

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