あ。国見ツインズさせていただいてます。【ハイキュー】

ななじゅうなな ページ32

「次！そっちカバー！！」


「はいっ！！」


「ワァンチィ！！！」




コートの中で繰り広げられる接戦

既に１セット取られていて、俺たちはもう後がない。俺が出たのは２セット目から

やべぇ、ウシワカｯ、レベチ……！！



練習試合の時よりついてくのしんどい！！




「Aくん！」


「ら"ァ！！！」




及川さんから上がるセンターへのオープントス


ドドッ、と音がして向こうのコートに落ちてウチの得点になったけど24対23でウチが負けてる。依然ピンチには変わらない……！



これで、あと１点で負け……？


は…？



負けたくない……！！！






「っしゃああああ！！」


「ナイスキー！！」




「「「いいぞいいぞA！！押せ押せA！！もう１本！！！」」」




いや、まだ、負けてねぇ！


デュースに持ってって、そんで、そんで、勝って……



興奮状態にある頭を落ち着かせることのないまま、次へ

及川さんがサーブ……このままサービスエースでも、！！！


そう思ったけど、その攻撃は相手コートで阻まれる。



ッチ！！

あのセッターなに…？


余裕ありすぎ…！！もっと焦れよ！

ふわっとライトに上げられたトスはこちらにも余裕が作れるほどゆったりとしたトスだった


止める！！！




「ライトライト！！」


「1番ッ！！」




俺と英と岩泉さんで３枚、ドシャットを決めるつもりでブロックにつく

息を合わせるぞ、せぇーのっ、！！と、ここで止める。絶対にはたき落としてやる。そのつもりで腕を伸ばして牛若についた。



ついた、


のに、









ﾀﾞｯﾊﾟｧﾝｯ



ﾋﾟｰｰ！！







それを嘲笑うようにボールが落ちたのは、

俺らのコート




「…あ、あの、っすみま、」


「Aくん、先、挨拶」


「あ…ハイ…」






「応援、ありがとうございましたァ！！」



「「「ありがとうございましたァァ！！！」」」






誰に謝ってるのかも分からず、口から溢れた言葉は及川さんに遮られ、思考は真っ白のまま整列し応援先に頭を下げる



負けた…？

あれ、？なんか、実感が、




「オラ、ぼさっとしてんな。引き上げんぞ」




突っ立っていた、のだろう俺は岩泉さんに背中を叩かれベンチを片付け始める

とりあえず全部カゴに入れて、ジャージは後で分けるからこのままでいい、スクイズ……集めて………


持てるだけ持ち、みんなの後についていく



いつもは話しかけてくる英も、この時ばかりはそっと俺の右側を歩くだけだった





激動だった俺たちの夏はあまりにもあっけなく、

そして静かに幕を閉じた

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