あ、ども。国見ツインズやってます。【ハイキュー】

にじゅうさん ページ24

国見英side




「おい国見、どうしたんだよ」


「急に怒鳴ってどした？？」




岩泉さんと花巻さんになだめられる
矢巾さんも矢巾さんでちょっと慌ててる

言い過ぎたなんて思ってない。むしろ、これで良かったと思ってる




「ああでも言わないとあいつ、自分と向き合いませんから」


「おぉ、そうか」


「お前が怒鳴るとこ初めて見たからびっくりしたぞ」


「そうそう、俺らが止めてなきゃお前ら殴り合いまで行ってただろ」


「そんな事しょっちゅうですから良いんです。てか、自分と向き合う以前に俺に手ェ抜いてるのが腹立ちました」




先輩たちから"あれ、国見って、こんなんだったっけ？"という声が聞こえる

違いますけど？

ただ、手を抜かれたうえにあいつに勝てないなんて癪だし腹立つだけですけど？



「つーか、手ェ抜いてたのかよ。全然違和感なかったぞ。てっきり花巻が嘘ついてんのかと」


「俺は直にあいつのプレー見てんだぞ！最初っから変だと思ってました！！」


「俺は分かりませんでした！」





Aがこれで吹っ切れていたら、この休憩が明けた瞬間から別人だと気付かされるだろう

少し遠くに見える片割れを視界に入れ、少し口角が上がる




「皆さん、いいですか。ブランクがあるとはいえ、Aはもっと跳びますし、ネット際すげぇ圧かけてきますし、レシーブも上手いです」


「うげぇ」


「それになんといってもあいつの武器はどんなところからでも打ってくるところです。その上、威力もコースの打ち分けも破壊的に上手い」


「うっわ」


「さっきのでAがバレーに対して少しでも吹っ切れたのなら少し動きづらくなりますよ」


「おぉぅ…」




先輩たちの顔はみるみる嫌そうに変わっていく

やっぱり先に言っておいて良かった。開けてびっくり本当はこんな怪物でした、なんてことになったら少なからず動揺する




「サーブはジャンプサーブになるでしょう」


「アイツほんとに中学生の時から完成されてたんだな……」


「大丈夫ですよ、こっちも強いので」




そう言うと先輩たちは各々の反応を見せた

岩泉さんはなんか照れてるし、花巻さんはなんか泣きそう…なんで…。矢巾さんなんて動かなくなっちゃった。

え。




「試合止めてしまい、すみませんでした！」




そう向こうのコートから聞こえてきた

でも、久しぶりに楽しいかも

にじゅうよん→←にじゅうに

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す