宴 ２ ページ6
すると、くるっ、とマルコの方へ体を向けたA。「どうした？」とマルコが尋ねると、
「おなまえは？」
「へっ、？」
「A、にぃに、おなまえ、わかあない」
マルコの名前がわからず、Aも辿々しくも一生懸命に名前を聞く。かわいい。思わずそんな声が出そうになる程、あの鬼の1番隊隊長もポカンとした顔になってしまう。
しかしそんな兄たちの心情など知りもしないAはマルコの片手を両手で取り、フニフニ触っている。
少しして意識が戻ってきたマルコ。名前、名前かぁ……
「俺は、マルコだよい」
「まうこ！」
「くくっ、ら行の発音はこの歳の子どもにはちと難しいかねぃ」
優しくAの頭を撫でるマルコ。なぜ撫でられているのかわからないが気持ちいいのでそのまま擦り寄るA。
甲板にいる船員たちの憧れの状況であった。
そこへ灰になっていたサッチが戻ってくる。
「よし！Aちゃんは何が食べたいかな？俺っち頑張っちゃうぞー！」
「Aちゃんは、おむあいしゅたれたい！」
「そうかそうか！オムライス食べたいのか！この俺っちに任せな！とびっきりのオムライス作ってやるからな！！」
そう言ってバビュンッ、と音がつきそうなほどの速さでキッチンへ帰っていったサッチをまたも引いた目で見るマルコ。
普段の書類仕事もそれくらいの意欲で取り組んでくれればいいのにねぃ、と。
「まぅこ！にぃに！あっち！あっちいきたい！」
「あっち？海見たいのか？」
「うん！」
「しょうがないよい、行くか」
あっち、と指を指したのは欄干の方。抱き上げようとすれば「や！」と嫌がられてしまったために手を繋いでそこまで向かう。
よちよちと見てるこっちが心配になるくらいおぼつかない足取りに心配になりながらもその姿が可愛いために胸の内をなんとか鎮めるマルコ。
心の中は大暴れである。
欄干まで着くと上から見たいと手すりを指差すのでマルコが支えてやりながらそこに座らせてやる。
目をキラキラさせながら顔いっぱいに笑顔を浮かべるAにマルコは束の間の癒しを覚えた。
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ひかり(プロフ) - 平和すぎてなんか友達とたけのこ派かきのこ派か口論してんの馬鹿らしく思えてきました笑 (10月17日 20時) (
レス) @page46 id: 4dc97dea49 (このIDを非表示/違反報告)
ロイ - みんな、メロメロでおもしろい！更新楽しみにしてます！ (9月2日 13時) (レス) id: 97a54b5f8a (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - やっぱり幼女は世界を救いますよね（） (8月27日 15時) (レス) @page41 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
こーへい - 妹が可愛すぎる！（グハっ！！！！） (5月27日 18時) (レス) @page28 id: 3e75524924 (このIDを非表示/違反報告)
文ストオタクの一般人 - 妹ちゃん優しすぎます！！ (2023年4月11日 12時) (レス) @page28 id: 14fd5e9416 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：宮 | 作成日時：2023年2月23日 4時
