たとえ手段は不純でも、この気持ちに一点の曇りナシ！！【呪術廻戦】

アイ・ラブ １３ ページ13

「………んぅ？」






鳴り続けていたらしい着信音を不快に思いながら起こした体に感じたのは若干の気怠さ


そして少しの頭痛と少しの気持ち悪さ



後頭部らへんから胸の深いところらへんまで、はっきりとしない範囲でモヤモヤとする何かがぐるぐるとして形容しがたい感覚になる


スマホに目をやれば9時40分。やば、遅刻じゃん…… あ、いや、もうサボろうかな………




建人くんは一昨日から高専の仮眠室で過ごしてるから、昨日まで私のご機嫌はナナメ気味だったけど今日ばかりはいなくてよかった



………ちょっとだけ頑張ろう、私。立ち上がってみても、立ってるのも気持ちが折れてすぐ座り込んでしまう






「あーーーーー、」






自分でも何がしたいのかわからないけど、とりあえず今日任務には行きたくない気持ちでいっぱい


こりゃ熱あるな………



体温計を取り出して脇に挟む


建人くんに会いたい。建人くん。さみしい、さむい、やっぱり、高専… 行こう、かな……



ぴぴぴぴ、と電子音が聞こえて体温計を取りだしすと【38.3°C】

んー……… ぎり、行ける






「とりあえず立つ、服を選ぶ、そんでトイレ、そのあと顔洗って、スキンケア、メイク、髪の毛、ご飯…… は、軽く何か口に入れよう」






正直少しだるいから口に出してやることを順序立てる。明確になるとちょっとだけ頑張れる気がするから。


クローゼットから選んだお気に入りのセットアップとTシャツに合うようにメイク…… 顔色、ちょっと悪いからそう見えないよう血色感を足さなきゃ



髪の毛はいつもより丁寧に巻いたし、履いていく靴もちゃんとイメージできてる。今日の任務の内容も確認したし、


よしっ、






「いつも通りのAちゃんだよ。大丈夫、今日だけ頑張ろう。今日も可愛いよ、大丈夫、大丈夫、」






鏡に映る私に言い聞かせる。

今日行ったら、薬飲んで早く寝て、それで、明日の分の任務は傑にでも代わってもらおう


そうしよう、うん。




何か口に入れるとは言っても食欲がないのでヨーグルトとりんごだけ食べた。薬も飲んだし、飲み物はいつもより多めに持った。



忘れ物なし、忘れてることなし、今日もかわいい、辛くない、既に１時間の遅刻、下で補助監督ちゃん待ってる。


鏡で笑ってみる


変じゃ、ないよね？



行きたくない気持ちを押し殺して玄関に向かった

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