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「あ、そういえば先輩またやらかしましたね?」
「ん?なにを?」
ぽかん、とした顔でこちらを見る蘭先輩
あ、これ知らばっくれてるとかじゃなくて本当に自覚がないやつだ
「手配書、出回ってましたよ………」
「あー!アレね、なかなかかっこいいでしょ?どうしてもカッコよく写りたくてさー、ファンサしちゃった」
「ファンサしちゃったって…… よくそんな余裕ありますね………」
「えー?慣れれば楽しいよ?生きるか死ぬかのリアル鬼ごっこ」
「シャレになりません」
あの手配書、あまり街中に出回らないものだからいいものの裏サイトや闇市などではなかなか有名なもの。
路地裏なんかにも貼られている。っていうのは、もちろん任務の時に目に入るわけで。
いつか知り合うことになるであろう生徒たちから隠すのがどんなに大変か………
はぁ………
ため息をつけば「どした?」と顔を覗き込んでくる先輩。くそ、顔がいい。
「先輩、悠仁とは会ったんですよね?」
「悠仁?」
「虎杖悠仁、宿儺の器ですよ」
「あー、ハイハイ。会った」
「もう生徒にも顔知られちゃったんですからね!返り血浴びて帰ってきたりしたらアウトですから!!指名手配されてるって自覚持ってくださいよ!」
「なんで?」
「先輩たちのこと知らないんですから、しかも、私たちと違って一般人がどうなってもいいなんて考えを持ってるわけでもない」
「別によくね?俺は呪術界がどうなろうと知ったこっちゃないし、今更生き方を改めようとも思ってない。俺は、竜胆と世界に存在していればいい」
………なんてことをいうんだこの人は。
ケラケラと笑いながらそう言う蘭先輩の言葉はきっと本心なんだろう。
本心だから怖いんだけどね!
「じゃ、俺はそろそろ行くわ」
「はい、気をつけて」
「近々生徒にも会うことになる。五条が余計なことするからな」
「悟は………はぁ………」
「っくく、っははは、ため息ばっかついてるとすぐ老けるぞ」
「うるさいですよ」
じゃーな、と言ってさっき歩いてきた方向へまた戻っていく先輩。
本当に書類届けに来ただけか。
さて、私も戻るか。とベンチを立ち、デスクに着く。
すると見覚えのない書類が山積みに。
【可愛い可愛い夏油へ
この書類頼む。俺やりたくない。さんきゅー。
蘭ちゃんより♡】
上に貼られていた付箋を取りぐしゃっ、と握りしめる。
あんの、
社会不適合者!!!!
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寝蜘蛛* - 推しのクロスオーバー嬉しいです!竜ちゃん可愛いです。更新頑張って下さい。 (2022年3月2日 22時) (レス) @page8 id: d49ff9d566 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:宮 | 作成日時:2022年2月17日 16時